「ネプリーグ」も「全国高等学校クイズ選手権」も…クイズ番組に“冬の時代”が到来、スター不在も影響

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年間三冠王に貢献

「その一方でクイズ番組は、あっという間に爆発的な人気番組にもなりうる。82年から93年まで“楽しくなければテレビじゃない!”をキャッチフレーズに年間視聴率三冠王を独走したフジを牽引したのは、バラエティ番組と共にクイズ番組でした。“おまっとさんでございました”の愛川欽也さん(1934~2015)と楠田枝里子さん(71)の司会で人気となった『なるほど!ザ・ワールド』(81年10月~96年3月)は、まさに“楽しくなければテレビじゃない!”の大改編の目玉として制作された番組で、83年12月には視聴率36・4%を記録しました。桂三枝(現・文枝)さん(80)の『クイズ!年の差なんて』(88年10月~94年9月)も30%に迫る勢いで、ビートたけしさん(76)と逸見政孝さん(1945~1993)の『平成教育委員会』(91年10月~97年9月)は95年3月に35・6%を記録するなど、お化けクイズ番組に支えられました」

 その後の日テレの三冠王にも大きく貢献した。

「94年から03年まで日テレが年間視聴率三冠王に君臨した時代は、逸見さんの『クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!』(88年9月~93年9月)や板東英二さん(83)の『マジカル頭脳パワー!!』(90年10月~99年9月)などのクイズ番組が、高視聴率を記録していました」

 どちらの三冠王にも逸見アナが貢献しているのがすごい。

クイズ界のスター不足

「さらに、再びフジが年間視聴率三冠王を奪取した際には、“ファイナルアンサー?”のみのもんたさん(79)の『クイズ$ミリオネア』(00年4月~07年3月)、伊東四朗さん(86)の『脳内エステ IQサプリ』(04年4月~09年3月)といった人気クイズ番組がありました」

 司会者も当時を代表する人々だ。

「司会もさることながら、やはり番組の根底にある企画が重要でしょう。どの番組も記憶に残る歴史的名番組ですが、それほど長続きしていません。しかも、だんだん賞味期限が短くなっていることがわかる。それを長続きさせるために重要なのが回答者です。例えば、『東大王』は水上颯(28)という天下無双のクイズ王子、さらに才色兼備の鈴木光(25)が加わり、とてつもない超難問を易々と答えていくことに世間が驚愕し、話題となりました。ところが、彼らが番組を卒業すると、その魅力も半減。東大卒業後はタレントとなった伊沢拓司(29)を出したところで太刀打ちできなかったようです。他のクイズ番組も、お笑いコンビ・ロザンの京都大学卒・宇治原史規(47)は実力が低下気味ですし、やくみつる(64)や宮崎美子(64)などお馴染みの顔ぶればかり。クイズ界にも将棋の藤井聡太(21)やメジャーリーグの大谷翔平(29)のようなスターが現れないと、番組の長期低迷に歯止めはかからないと見ています」

デイリー新潮編集部

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