赤身肉の聖地「肉山」店名を巡る商標トラブル…「負けへんで」と意気込む名物オーナーと相手方の言い分
「“スシロー寿司右衛門”にはしないでしょ」
弁当の名称は変わったものの、光山氏は店名についても変更を求めたいという。特許庁が商標を認めたことは承知の上で、だ。
光山氏は取材に対してこう語った。
「僕が店を始めた2012年頃、食品に“山”をつけた店名って見たことなかったんですよ。肉と山をくっつけた店名も知ってる範囲では一軒もなかったです。手前味噌かもしれないですが、2012年に『肉山』という店が東京にできてなかったら、肉山肉右衛門になってなかったんじゃないかと思います。2014年の時点ですでに先々まで予約が埋まるようになり、予約が取れないと話題になっていましたし、メディアにも出るようになっていました。プレコ側で商標を決めた人の頭のどこかに肉山の残像みたいなものがあったと思うんです」
確かに、あのグルメ芸人アンジャッシュ・渡部建も、2014年11月4日に自身のブログで<2014年、最も勢いのあった店の一つと言っていいんじゃないでしょうか?!>と肉山について記している。
光山氏はさらに「例えば“スシロー寿司右衛門”なんて店名にはしないでしょ? 僕には自分の店で『肉山』という名称を有名にした自負があります。商標を取ったのはこっちが早かったですが、そういう問題じゃなく、今、世の中は景気が悪いし、同じ業界、ましてや取引先ですし、こういう争いはしたくないと言いたいです」と続けた。
光山氏は「肉山を取って『肉右衛門』だけでいいんじゃないですか。店舗の写真を見たら、英語表記にはNIKUYAMAは無く、『NIKUEMON』だけになっていますし」と「肉山」を抜いた店名にして欲しいと語る。また、最初の書き込みで「腕相撲で勝負」としたのは、上記の通り穏便に済ませたいという思いと「こんな不景気な時代に楽しくないことはやめましょうというメッセージ」だという。
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