岡田監督は短期決戦に弱い? カギは先制点と捕手 59年ぶりの関西シリーズに高まる期待

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岡田VS中島、指揮官の違い

 CSファイナルステージで、坂本に何かあったらどうなってしまうのか……。当然、オリックスの偵察部隊も、実質“坂本の一人捕手状態”を見抜いているだろう。

 さらに日本シリーズで「関西ダービー」が実現し、得点好機で「7番・坂本」に打順がまわってきたら、岡田監督は代打投入をためらうだろう。「ナカジマジック」と称される強かな中嶋聡監督(54)のことだ。あえて6番打者を四球で歩かせて、「どうする?」と挑発してくるかもしれない。

 中嶋監督には平野佳寿(39)、山﨑颯一郎(25)、宇田川優希(24)、阿部翔太(30)、比嘉幹貴(40)といったリリーフ投手のカードがある。岡田監督が坂本に変えてトラの代打の切り札・原口文仁(31)を送ったとしても、強靭なリリーフ陣で対抗してくるはずだ。

「オリックスはCS、シリーズ中は今シーズ途中からリリーフに転向した山岡泰輔(28)をブルペン待機させるようです。ロングリリーフもできますからね」(前出・同)

 先発はシーズン防御率1.21、16勝(6敗)で3年連続投手タイトル4冠の山本由伸(25)を筆頭に、宮城大弥(22)、山﨑福也(31)、田嶋大樹(27)の4人に加え、山下舜平大(21)、東晃平(23)、曽谷龍平(22)らがいる。シリーズで最大7試合を戦うとしても、先発陣から2人目のブルペン待機投手を作れそうだ。

「岡田監督はジックリとゲームプランを練り上げて試合に臨むタイプです。一方、中嶋監督は、昨年の日本シリーズで劣勢に追い込まれながらも、リリーフ陣がヤクルト打線を抑え込むところを見て、ゲームビジョンを変更していきました。短期決戦では指揮官の瞬時の決断が求められます」(前出・ベテラン記者)

 岡田監督はシーズン中は先発だった才木浩人(24)をブルペン待機させ、先発投手が序盤で崩れたときに備えるという。オリックス指揮官時代は、満足な成績を残せず不本意な監督解任劇もあっただけに、絶対に負けたくない相手だ。

 阪急ブレーブス時代を含め、オリックスと阪神のシリーズ対決が実現すると、意外にも初顔合わせとなる。関西チームによる日本シリーズでは「浪速シリーズ」とも称された南海ホークスと阪神の対決となった1964年以来となる。

 CSを阪神、オリックスが勝ち上がれば、59年ぶりとなる「関西ダービー」。正攻法の岡田監督と、臨機応変の中嶋監督はどんな采配を見せてくれるのだろうか。

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