岡田監督は短期決戦に弱い? カギは先制点と捕手 59年ぶりの関西シリーズに高まる期待
データが示す「短期決戦は苦手?」
10月18日、セ、パともにクライマックスシリーズ・ファイナルステージ(以下=CS)が始まる。セ・リーグ覇者の阪神は1勝に相当する「アドバンテージ1」を持って、勝ち上がってきた広島と戦う。パ・リーグ3連覇を果たしたオリックスは、劇的なファーストステージ突破で勢いに乗るロッテが相手だ。
【写真】もう一度、二人のこの姿を見たい。優勝ビールかけで盛り上がる岡田監督と平田勝男ヘッド(阪神タイガースの公式インスタグラムより)
「CSのあとに控える日本シリーズは、阪神とオリックスの激突、関西シリーズの実現に期待する声が関西方面では高まっています。10日には、11月23日に決まっていた阪神とオリックスのリーグ優勝記念パレードの同日開催に向け、大阪府と兵庫県が詳細ルートや関連事業に必要な予算などを検討する実行委員会を設立しました。両府県庁に事務局が置かれ、関西経済連合会会長の松本正義氏(79)がそのトップに選出されています。副会長は吉村洋文・大阪府知事(48)、斎藤元彦・兵庫県知事(45)らです」(在阪記者)
関西の財界トップが会長を務めるということは、阪神VSオリックスによる日本シリーズ実現でもたらされる経済効果にも期待しているのだろう。
「できればCSも盛り上げて、日本シリーズも第7戦までもつれ込むような展開になればいいんですが」(前出・同)
10日の定例会見で斎藤知事は「(日本シリーズで)関西ダービーを実現して欲しい」と発言。わざわざ「関西ダービー」と言ったところからも期待の大きさが伝わってくるが、阪神に関する心配な情報も聞こえていた。独走で優勝を決めた岡田彰布監督(65)は「短期決戦が苦手」。確かに、そう言っても過言ではないのだ。
興味深いデータがある。岡田監督が第一次政権で臨んだ日本シリーズとCSは計9試合。トータルの勝敗は1勝8敗だ。05年日本シリーズで千葉ロッテに0勝4敗、CSが導入された07年はファーストステージで0勝2敗(対中日)、同じく08年も1勝2敗(同)。
10~12年のオリックス監督時代は、3季ともBクラスだったのでCSに進出していない。選手の顔ぶれは大きく異なるが、岡田監督が臨んだポストシーズンマッチ9試合中、先取点を挙げたのは08年の第2戦のみ。その第2戦が唯一の勝ち試合であり、敗れた8試合は全て先制点を奪われている。
岡田監督はCSに関する13日の共同会見で、
「しっかり、1回の裏に先頭で近本が塁に出たら勝つと思います」
と話していた。そのときは同席した近本光司(28)に話を振るために、あえて名前を出したのだと思った。しかし、「先制点=勝利」であり、岡田監督は間違いなく初回の攻撃に重点を置いていたようだ。
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