「最後はど真ん中に投げ込む度胸があるかどうか…」阿部新監督が若手投手に語った真意とは【柴田勲のセブンアイズ】

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接戦を予想

 広島がクライマックスシリーズ・第1ステージでDeNAに連勝して最終ステージ進出を決めた。2018年以来で、18日から阪神が待つ甲子園で対戦する。

 さてどうなるかだが、ペナントレースの戦いぶりを見ると、阪神が6で広島が4、これに1勝のアドバンテージで阪神7、広島3になるのではないか。

 阪神の今季の広島戦は15勝9敗1分と圧倒しているが、1点差以内の試合となると4勝3敗1分、ほぼ互角だ。

 両チームともガンガン打って勝つタイプではない。6回までに少ない点数でリードして7回~9回を強力中継ぎ陣でしのいでモノにする。似た者同士ではある。

 阪神がリードしている時は阪神が有利、逆に広島がリードしている時は広島が有利。6回までどう戦うか、いずれにせよ接戦になるだろうが、阪神の投手陣が上だと思う。

阪神のカギを握る選手は?

 阪神は9月14日に優勝を決め、10月4日のヤクルト戦が最終戦だった。最後はサヨナラ負けで少し締まらなかったが、このインターバルが打線を湿らせる。

 こんな見方もあるようだ。でも選手たちは実戦を積んでいるし、休ませたのが良かったのか、それとも悪かったのか。こればかりは分からない。

 大事なのは普段通りの野球ができるかだ。

 阪神でカギを握るのは1番の近本光司だろう。彼が出塁できるかどうか。出塁できれば2番・中野拓夢との連携でいろんな策を仕掛けることが可能になる。盗塁、バント、エンドラン、得点力の源だ。

 V9時代、日本シリーズで対戦したチームの投手たちは首脳陣から王(貞治)さん、長嶋(茂雄)さんの前に「柴田を出すな」と言われたそうだ。よく聞かされた。

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