「気に食わない後輩に『丸坊主にせよ』と指示」 阿部慎之助監督の「昭和スポ根」に心配の声

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血へどを吐くまで

 阿部監督自身、過去に“熱血指導”に関して以下のように述べている。

「世間ではパワハラ問題が大きく取り上げられていますが、指導が緩くなれば、若い子たちが甘えてしまう。ギリギリのところでやらなくてはいけない。自分たちが現役だった頃は、血へどを吐くまで猛練習に明け暮れていました」

 しかし、今は令和の世。昭和の「ギリギリ」のラインは「アウト」になる恐れがある。球団フロントもその問題は認識していたらしく、

「山口オーナーをはじめとするフロントは、阿部の行き過ぎた指導方法にかねてより懸念を抱いていました。若手に根性論は通用しませんからね。そういうこともあり、2軍監督から1軍監督に直接昇格させなかった。原監督のもとで帝王学を学ばせるため、1軍ヘッドコーチに引き上げて経験を積ませたのです」(前出のデスク)

 巨人軍OBにして、野球評論家の張本勲氏はこう述べる。

「過去の練習内容では厳しい面もあったかもしれませんが、監督に就任すれば、それも良いふうに変わるでしょう。理にかなった采配さえすれば、おのずと選手は監督についていきますよ」

 熱血監督の指導で、来季は復活なるか。

週刊新潮 2023年10月19日号掲載

ワイド特集「お天道様は見ている」より

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