米軍が特別扱いするイスラエル軍の全貌 ガザの市街戦で投入される独自兵器「ナグマホン」、世界トップレベルの「C4Iシステム」とは

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地上戦の必要性

 イスラエルのネタニヤフ首相は11日、「ハマスのテロリストは残らず亡き者とする」と発言、ガラント国防相も「われわれは彼らを地球上から抹殺する」と述べた。

 ただ、空爆だけでもそれは実現可能なように見える。10日には過去最大規模の空爆が行われ、ガザ地区の一部は文字通り灰燼に帰した。

「確かに空爆だけでもハマスの殲滅は可能でしょう。しかし、イスラエルは絶対に地上侵攻に踏み切る必要があると判断しているはずです。理由は2つあり、1つはメンツです。今回、ハマスの奇襲攻撃を許したイスラエル軍は、世界に恥をさらしました。何が何でも地上部隊がハマスを制圧する姿を世界中に発信し、自分たちの“名誉”を回復したいでしょう。2つ目は戦後復興の問題です。空爆でハマスを壊滅させると、建造物の被害が増加してしまいます。イスラエルにとっては避けたいシナリオです」(同・ジャーナリスト)

 ロシア軍はウクライナで焦土作戦を行ったが、イスラエル軍はそういうわけにはいかない。ガザの街を復興させる必要があるからだ。

「陸上部隊でハマスを壊滅させ、ガザ地区を完全に制圧。空爆で壊れた建造物は復旧を急ぎ、元のガザ地区に戻す。そうすることでイスラエルはガザ地区の民間人に『我々に逆らったら容赦しない。従うのなら自治を認めてやる』というメッセージを送ることができます。徹底した空爆でガザの広範な地域を破壊してしまうと、復興予算は膨張し、再建にも時間がかかってしまいます。空爆に比べ地上戦は街の被害が少ないのです。陸軍がガサを制圧することは一日も早い復興と同義であり、秩序を復活させれば世界各国の支持を得ることも期待できます」(同・ジャーナリスト)

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