“格下”カナダ戦で日本代表が得た収穫は6選手 カナダDFにサポーターはブーイングすべきだった…
今日17日、サッカー日本代表はチュニジア代表と対戦する。13日に行われたカナダ代表との国際親善試合で、日本は4-1と快勝した。カナダは次回、2026年W杯のホストカントリーの一つとはいえ、W杯は昨年のカタール大会が2回目の出場だ(初出場は86年メキシコ大会)。そしてグループリーグは3戦全敗で敗退している。数人が欧州5大リーグでプレーしているものの、日本との実力差は明らかだった。
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そんなカナダが相手だったが、日本にとっては収穫も少なくなかった。まずは人材不足の左SBに、中山雄太が約1年ぶりに復帰したのは朗報だった。
カナダの攻撃が左MFアルフォンソ・デーヴィスを起点にしていたため(日本にとっては右サイド)、中山が危険にさらされる回数は少なかったとはいえ、左MF田中碧との連係で突破をことごとく阻止した。
攻撃でもゴールに直結するアシストこそなかったが、前半40分のOGにつながるFW浅野拓磨へタテパスを出したのは中山だったし、後半4分の4点目、右MF伊東純也にクロスを供給したのも中山だった。
中山とポジション争いをするはずだった伊藤洋輝がコンディション不良で14日にチームから離脱したことを考えても、彼の代表復帰は朗報と言える。
右SBに目を移しても、毎熊晟矢がトルコ戦に続いて攻守にアグレッシブなプレーを見せた。右SBは菅原由勢がスタメンの一番手だが、毎熊も2試合連続してアシストを決めるなど(カナダ戦の1点目は彼のクロスが起点になって生まれた)、目に見える結果を出してアピール。後半38分からはシステム変更(4-1-4-1から4-2-3-1)に伴い右MFでプレーするなど、ユーティリティー性も毎熊の武器と言える。
中村敬斗が記録達成
攻撃陣に目を向けると、28歳でも成長途上にある浅野には驚かされた。カタールW杯ではそのスピードを評価され、前線からの献身的な守備を期待されての起用だったが、カナダ戦ではロングパスに呼応して、長い距離を何度もスプリントして攻撃の起点になった。
特筆すべきは、ドリブルでマーカーと並走しても当たり負けせずにゴール前までボールを運べるフィジカルコンタクトの強さである。彼のプレーを見ていると、かつて帰国するたびに筋力が付いて逞しくなった元代表のFW岡崎慎司を思い出した。
対照的に、浅野と交代で出場した古橋亨梧は、長い距離をマーカーと並走するにはフィジカルで競り負けてしまうのは仕方のないところ。古橋を起用するのであれば、彼の得点嗅覚と巧みなポジショニングが生かせる、守備を固めてくる相手のほうが効果的だろう。
三笘薫の代役として左MFに起用された中村敬斗は、国際Aマッチのデビューから4試合以内で4ゴールという58年ぶりの記録を達成した。三笘との違いは、アシスト役に回るよりもフィニッシャーに近いポジションでプレーしている点だ。
トルコ戦では右MF久保建英のシュートのリバウンドを押し込んだり、毎熊の右クロスをペナルティエリア内左で押し込んだりしたように、より相手ゴールに近いエリアでプレーしている。さらにタテに抜け出るスピードもあるので、日本はタイプの違う左サイドのアタッカーを手にしたと言える。
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