有吉弘行は“ジャニロス紅白”の救世主になるか 民放局員が「かなり苦戦する」と予想するわけ

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地上波全局でレギュラー10本

 有吉といえば、NHKからテレビ東京まで、東京キー局の全局で冠番組のレギュラーをもつ人気芸人だ。

「確かに、以前は飛ぶ鳥を落とす勢いでしたが、彼にとってピークは2年前、夏目三久と結婚した頃でしょう。今は緩い下り坂に入っていると思います。NHKとしては彼がMCを務める『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』で評価しているのでしょうが、実際は大して数字が取れているわけではありません」

「紅白」の司会は誰がやろうと、基本は台本通りに進められる。

「彼のウリは毒舌です。台本にもある程度の毒が仕込まれるかもしれませんが、それを有吉が読んだとしても面白くはならないでしょう。その点、昨年まで3年連続で司会を務めた大泉洋、その前に3年連続で司会だった内村光良は手堅かった。MF3層にも人気がありますからね。ところが、MF3層の間では、斜に構えた有吉はあまり人気がありません」

 具体的な例がある。

「『有吉の壁』(日本テレビ)は、コア視聴率(13~49歳の男女)は取れていますが、MF3層に弱いんです。10月4日放送の2時間スペシャルの視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は、コアは5・1%と横並びで断トツのトップですが、個人は4・6%、世帯になると7・0%となり、テレ東を除くとビリになってしまう。『櫻井・有吉 THE夜会』(TBS)や『有吉の世界同時中継~今、そっちってどうなってますか?~』(テレ東)、『有吉ぃぃeeeee!そうだ!今からお前んチでゲームしない?』(同)も同様です」

シニアを無視し続けた「紅白」

 有吉は若者の支持はあるのだから、「紅白」では若者の取り込み担当でいいのでは?

「彼はマツコ・デラックスのようなワガママな大物を隣に置いて毒を吐くと上手いのですが、その『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日)も、以前の『怒り新党』の頃に比べたら数字は半分程度にまで落ちています。『紅白』の場合、若年層の支持を得ようとジャニーズ枠を広げるなどしてきましたが、結局、若年層が見ることはなく、むしろMF3層が離れることになり、数字を落とし続けてきました。そこへ若者からの支持がある有吉を起用したところで、取れる視聴率などたかが知れています」

 10月8日に放送された彼がレギュラーを務めるラジオ番組「有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER」(JFN)で、有吉は「紅白」の司会についてこう語っていた。

有吉:マジでここから不祥事でもあってさ、俺まったく仕事なくなったとしてもさ、めっちゃ言うからね。何かあったとしてさ、この世界からいなくなったとしても、めっちゃ言うからな。「紅白の司会やったから」って!

 何か予期するものでもあるのだろうか。

「この2年、彼の新番組はありません。もちろん、週に10本もレギュラーがあるので簡単には増やせませんが、新番組の企画書にも彼の名前が書かれることはなくなってきました。もし『紅白』が史上最低の視聴率なんてことになったら、彼はそれを笑いにするでしょうが、芸人人生の黒歴史にもなりかねません。有吉のパワーダウンを指摘するメディアも出てくるでしょう。その辺りの状況を、NHKは分かっていないのだと思います。ジャニーズを起用できなくなったため、慌てて決めてしまったのかもしれませんが」

デイリー新潮編集部

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