岸田総理、突然の「減税宣言」の“真意”を党幹部が解説 年内解散の可能性は?
思わせぶりな態度を繰り返しつつ、衆議院の解散を見送り続けて「解散権をもてあそんだ」と批判を受けた岸田文雄総理。「やるやる詐欺だ」とも揶揄されたが、20日の臨時国会召集を前にしても“解散狂騒曲”第二幕の指揮棒を振るっている。
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政治部デスクが解説する。
「総理が解散したがっているのは間違いない。2度目の内閣改造は評価されず、今月中に策定する経済対策も実効性は未知数。このままでは来年9月の党総裁選での再選に黄信号がともりかねない状況ですからね」
いまだ年内解散の可能性は残ると強調したうえで、
「臨時国会の召集時期を先延ばししてきたことも“総理は冒頭解散を考えているのでは”との臆測を呼びました。しかも総理は、経済対策を反映させた補正予算案の提出時期も明言していなかった。与野党が岸田総理の意図を推し量り、疑心暗鬼に陥ったのは当然でした」
唐突に口にした減税
加えて岸田総理は、前触れもなく“成長の成果である税収増を国民に還元する”と減税を口にし始めた。
「あまりに唐突。総理は昨年末、向こう5年間の防衛費増額の財源として1兆円規模の増税方針を打ち出した。12月には具体的な日程作りのほか、目玉政策に掲げる“異次元の少子化対策”の財源問題を決着させる必要もある。このところ増税話ばかりが取り沙汰されているので、解散を言い出しにくいのでしょう」
タクトを手にする総理の振り付け役は“腹心”の木原誠二幹事長代理とされる。
自民党幹部が解説する。
「先の通常国会では、麻生太郎副総裁と茂木敏充幹事長が解散に慎重でした。それを思えば、木原さんが地ならしに動くのは不思議じゃない。足並みをそろえるように森山裕総務会長も、今月1日の講演で“減税は解散の大義になり得る”との考えを示しましたね」
森山氏は岸田総理が党内で信頼を置く数少ない一人。
「だからこそ、小派閥ながら党四役に抜てきを受けた。一方で萩生田光一政調会長は、党の会議で“仮に解散したら大変なことになるので、経済対策は国民に分かりやすいシンプルな案を作ってほしい”と部会長に指示。こと解散に関しては、最大派閥・安倍派の有力者も蚊帳の外のようです」
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