「佐々木麟太郎」の米国留学でドラフト戦線が混沌…6人の強打者が浮上! “伊勢の怪物”と呼ばれる超大型スラッガーも現れる

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身長196cm、体重111kgの体格が魅力

 そして、度会は、ヤクルトで活躍した度会博文氏を父に持ち、横浜高時代から注目されていた強打者。高校時代は、どちらかというとバットコントロールと広角に打ち分ける上手さが光っていたが、社会人入りしてからは長打力が大幅にアップした。

 昨年の都市対抗野球では4本塁打を放ち、高校卒2年目ながらチームを優勝に導きMVPにあたる橋戸賞を受賞している。こちらも完全なスラッガータイプではないものの、入団する球団によっては十分、年間30本塁打を放つ打者に成長することが期待できる。

 ここまで挙げた5人は、いずれも上位指名が期待される一方で、各球団が下位指名で密かに狙っている大砲候補がいる。そのひとりが、“伊勢の怪物”と呼ばれる村田怜音(皇学館大・一塁手)だ。

 三重県立の相可高校時代は全国的に全く無名の存在で、地元の皇学館大に進学した。これまで大きな大会に出場した経験はないものの、4年春までにリーグ戦通算19本塁打を放っている。身長196cm、体重111kgという日本人離れした体格が魅力的で、スカウト陣に聞くと、パワーは規格外という声も少なくない。

「とにかく芯で当たった時の打球が凄いですね。軽く合わせたようなスイングでも楽々とフェンスを越えます。練習でのフリーバッティングは、外国人選手を見ているようです。振る形も悪くないですね。まだ全体的に動きに鈍いところがあって、速いボールとかレベルの高い投手の変化球には時間がかかると思いますが、体格やパワーは教えられるものではないですから。面白い選手だと思います」(パ・リーグ球団スカウト)

 佐々木を狙っていた球団は、どの選手を指名するのか。10月26日のドラフト会議で注目していきたい。

※上田、広瀬の成績は10月10日終了時点。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮編集部

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