大先輩、大谷・菊池がバックアップ…「佐々木麟太郎」を待ち受ける米国留学の中身 在学中に代理人も
学生に代理人が
「米国では有望な大学生にはドラフト会議前から代理人が付きます。契約金、年俸、将来のメジャー昇格まで育成プランに関しても口を挟んできます」(前出・米国人ライター)
学生のうちに代理人が付くのは、佐々木にとってはむしろプラスだろう。一部のルーキーリーグでは「予算が減らされた」など、理不尽な理由でいきなり解雇されることも珍しくない。そうしたアクシデントを未然に防ぐのも代理人の腕の見せ所である。
「学生が球団と契約する際、トラブルで契約破棄されないように、代理人が入団交渉の席で細部まで詰めてくれるんです。契約金や年俸の吊り上げもやってくれます」(前出・同)
佐々木の応援団に大谷、菊池も入っているので、彼らが代理人も紹介してくれるはずだ。一部では、菊池の代理人であるスコット・ボラス氏(70)が9月の渡米時に「急接近してきた」とも報じられている。
メジャーリーグのドラフト会議は毎年7月から何回かに分けられて行われる。1球団40巡目まで指名があるので、30球団で計1200人。1位指名された学生が600万ドル(約7億8000万円)の契約金を積まれることも珍しくないという。1200人の指名選手が「26人」のメジャー公式戦の試合出場枠を争う厳しさは並大抵ではない。
MLBとNPBは「日本の有望選手をドラフト指名しない」協定を結んでいるが、佐々木は「留学生」となるので、毎年7月のエントリー期限までに手続きを取れば、「インターナショナル・アマチュア フリーエージェント」として協定の対象外となる。佐々木が順調に成長をし、MLBドラフト会議で指名されることになれば、今後、「米留学」に追随する高校球児も現れるだろう。