「世間の一部には誤解がある」木村が歩み寄っても、SMAP再結成は絶対ないと断言する理由

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紅白の司会をメリー氏にひっくり返され

 2015年、飯島氏がSMAPを大みそかの「NHK紅白歌合戦」の司会に据えようとしたところ、メリー氏は激怒する。1度はSMAPの司会が内定したものの、メリー氏が白紙に戻した。2014年の司会が嵐だったので、順当な人選に思えたが、メリー氏は現在の副社長・井ノ原快彦(47)を司会に据えさせる。

 メリー氏は紅白スタッフに対し「もしもSMAPが司会なら、ウチのほかのタレントを全て引き揚げる」と言い放った。「タレントを全て引き揚げる」はジャニーズ事務所の常套句らしい。

 紅白の司会をメリー氏にひっくり返されたころ、飯島氏は退所の意思を固めた。稲垣、草なぎ、香取、中居も命運を共にしようと決心する。だが、木村は残留を表明。「メンバー5人全員なら飯島氏ともども受け入れたいという大手芸能事務所があったが、木村氏の残留によって、この話は流れた」(同・元日本テレビ幹部)。ほかのメンバーは木村も退所すると思っていたようだ。

 それには理由がある。既に退所話が具体化していた2015年11月、木村はほかのメンバーと一緒に「日本財団パラリンピックサポートセンター」の応援サポーターに就任したからだ。パラリンピックは2020年に開催予定(コロナ禍で実際の開催は2021年)だったため、木村もずっと自分たちと行動を共にすると考えたのである。

「口を利くんじゃねーぞ」と叫んだ中居

 これらの動きの一部は2016年1月に発覚する。マスコミで報じられ、騒動になった。同18日、5人はフジテレビ「SMAP×SMAP」の生放送で騒動になったことを謝罪した。放送直後、中居は稲垣、草なぎ、香取に向かって「口を利くんじゃねーぞ」と叫んだ。木村とは話すなということだった。4人と木村の間には埋めがたい溝が生まれていた。

「木村氏はメリー氏の寵愛を一身に受けていた。結局、これが残留の一番の理由だろう。メリー氏は何度頼んでもウチでは木村氏の主演ドラマをつくらせてくれなかったが、それでいて木村氏を讃える話を嫌になるくらい聞かされた」(同・元日本テレビ幹部)

 同1月末、飯島氏は解散騒動の責任を取る意味もあって、ジャニーズ事務所を去る。同8月14日にはSMAPも大みそかでの解散を発表した。

「メリー氏たちはひとまず休業と発表し、静かに幕引きを図ろうとしたが、香取氏が頑として受け入れなかった。活動を再開する気がないので、ファンを欺くことになると主張した」(同・元日本テレビ幹部)

 香取はソフトなルックスだが、内面は雄々しいことで知られる。筆者が1996年3月にインタビューした際も自分の立場を気にせず、「グループだからといって、みんなが仲良しという訳ではない」と本音を明かした。「携帯電話の番号すら知らないメンバーもいる」とも語っていた。話の端々から、そのメンバーが木村であることを伺わせた。そもそも2人は人生観が合わないのではないか。

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