宝塚女優の自殺の真相とは 「いじめが原因」説には疑問の声も
ファンは疑心暗鬼に
実は彼女の双子の妹も同じタカラジェンヌである。二人は同居していたとみられるが、有愛さんは妹や、京都市内で老舗漬物屋を営む親族に苦悩を打ち明けていたというのだ。彼女を追い詰めたものは何なのか。前出・演劇評論家が明かす。
「週刊文春が今年2月、宙組の先輩であるMさんが同じ宙組の娘役である後輩の額に高温のヘアアイロンを押し付けるなどの“いじめ”を働いていた、という記事を掲載しました。被害者は『A』と匿名で記載されていましたが、過去の配役が記事中に明記されており『A』が有愛さんであるのは明白でした」
では“いじめ”が死の直接的な原因なのか?
「それがそう単純な話でもないのです。宝塚は文春が報じたその疑惑について“全くの事実無根”だと強硬に否定。Mさんが有愛さんをいじめていたのか、そうではないのか判然とせず、宝塚ファンは疑心暗鬼に陥りました。Mさんが来年、宙組を出て月組の娘役とトレードされると発表されたことも、さらにファンの心情を掻き乱す要因になりました」(同)
いずれにしても、亡くなった彼女がファンたちの困惑した視線を意識し、心を痛めた面もあるだろう。一方で心配されるのが、
「Mさんです。無論、他の団員も不安を募らせているでしょう。実際、宙組は体調不良者が続出し、公演の続行が不可能になりました。宝塚は有愛さんのご遺族はもちろん、残された団員、とりわけMさんに対しても十分なケアを施す必要に迫られています」
悲劇に幕を下ろせるか。