宝塚女優の自殺の真相とは 「いじめが原因」説には疑問の声も
“清く正しく美しく”のモットーで知られる宝塚歌劇団。その百余年の歴史を振り返れば、舞台上で事故死したケースはあれども、現役のタカラジェンヌが公演中に自ら命を絶ったことはなかったという。そんな前代未聞の悲劇をめぐって目下、ある“疑惑”が取沙汰されていて――。
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宝塚歌劇団の団員はすべて、宝塚音楽学校の卒業生だ。その学校のHPには次の紹介文が掲載されている。
〈宝塚音楽学校は、あこがれの宝塚歌劇の舞台に立つために、どうしても通過しなければならない青春の門です。(中略)その厳しいレッスンに耐えて頑張り抜くことが、やがて大輪の花を咲かせることになるでしょう〉
今から8年前、滋賀県在住の16歳の少女が26倍という難関を突破した際も、いつか晴れの舞台で「大輪の花」を咲かせようと誓ったに違いない。有愛(ありあ)きい(25)。彼女の芸名である。
「宙組所属で娘役の彼女は、トップになるタイプではなかったのですが、芝居も踊りもうまい実力派。最近は、新人公演というデビュー後7年目までの若手が出演できる舞台であいさつを任されるまでに成長していました」(宝塚に詳しい演劇評論家)
突然の悲劇
「大輪の花」とはいえずとも、娘役として舞台を華やかに彩っていた彼女。しかし、悲劇は突然起きた。9月29日から始まった宙組公演にも出演者として名を連ねていたのだが、
「公演2日目に、彼女の休演が告げられた」(同)
兵庫県警担当記者の話。
「有愛さんは先月30日早朝、自宅マンションの駐車場付近の植込みにうつぶせの状態で倒れているのを住民に発見されました。現場の状況から、飛び降りて自殺を図ったものとみられています。遺書はなかったものの最近、家族には悩みごとを相談していたようです」
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