中国向けの魚介類禁輸でも真珠はセーフ? 「アクセサリーに加工すると、水産物といえるのか微妙」
いったんアクセサリーになると…
真珠ならではの特殊性もある。真珠の本場・英虞湾がある三重県の農林水産部の担当者が言う。
「養殖真珠は毎年12月~1月に養殖棚からアコヤ貝を引き揚げて真珠を取り出す“浜揚げ”という作業が行われます。それを卸業者が買い付けて、ネックレスなどの宝飾品に加工し、中国などに輸出する。貝から取り出した真珠玉そのものが輸出に回ることはあまりない。いったんアクセサリーになってしまうと、真珠が水産物といえるのかどうか微妙です」
それもあってか、直近の統計では輸出が減っていることを示す数字は出ていない。一方で三重県の養殖業者のもとには、禁輸になると見越してか、真珠を買い付けに来る中国人業者が増えているという。言い掛かりを付けておきながら、金儲けだけはちゃっかりしているのだ。
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