虚偽の話をしている者がいる…ジャニーズ事務所がまさかのちゃぶ台返し 法曹家も「なぜあんな声明を出したのか理解に苦しむ」
理解に苦しむ声明
10月2日現在、補償を請求した被害者は325人に達したという。今後もさらに増える可能性がある。
「被害者の一人ひとりから経緯を詳細に聞き取り、厳密な事実認定を行うと時間がかかりすぎてしまい、大切なスピード感が失われてしまいます。そこで、事前に被害程度に応じて損害賠償金を5段階くらいに分けて準備しておくのです。厳密な事実認定を行わず、訴えた内容に応じて5段階のうちのどこに当てはまるか説明して合意を結ぶことができれば、スピード感のある救済が可能になります」(同・若狭氏)
《法律上の厳格な証明》を求めないからこそ、ジャニーズ側の弁護士と被害者だけの話し合いという仕組みでも公正性が保証される。もし《厳格な証明》を求めたら、前提条件が崩れてしまうという。
「弁護士と被害者だけという話し合いの場で厳密な事実認定を行うとなると、パワーバランスが崩れてしまいます。プロの法曹家と一般の人では専門的な知識も経験も違います。もし厳密な事実認定を行うならば、被害者側も弁護士を依頼し、同席させるべきかを検討する必要があるでしょう。その結果、スピード感が失われてしまいます。改めて振り返ると、これまでジャニーズ事務所は一貫して『法律上の厳格な証明を求めず』、『法を超えた救済』を行うと明言してきました。ところが、今回の声明で突然、前提条件をひっくり返してしまったのです。なぜこんな声明が発表されたのか理解に苦しみます」(同・若狭氏)