虚偽の話をしている者がいる…ジャニーズ事務所がまさかのちゃぶ台返し 法曹家も「なぜあんな声明を出したのか理解に苦しむ」

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「なにわ男子」ポスターの大失態

 5月26日、ジャニーズは特別チームの結成を発表。7月18日、特別チームの提言を受け、今後の対応に関して記者会見を行う予定と発表した。

 すると24時間テレビのポスタービジュアルが7月26日に解禁されたのだが、「なにわ男子」のメンバー7名の幼少期の写真を使ったものだったのだ。

 タイミングとしては最悪だったと言っていい。ネット上で《この状況で24時間テレビのポスターに幼少期の写真を使う意図がわからない》と批判の声が殺到したのは当然だろう。

 特別チームは相当の危機感を持って調査を行い、ジャニーズに提言していたはずだ。ところがジャニーズ側は“通常運転”だったことがよく分かる。この頃から、ジャニーズの危機管理には問題があったのだろう。

 ジャニーズ事務所の言う《法を超えた救済》は、新型コロナウィルスによる休業支援金や給付金をイメージすると分かりやすい。

 コロナ禍が猛威を振るい、当時は日々の暮らしにも事欠く人々がいた。救済を最優先とし、まずは金銭的な支援を実施する。申請者に詐欺犯が含まれている可能性はあるが、事前のチェックを厳しくするのではなく事後の摘発に力を入れる。

被害者を萎縮させる声明

「ところが、ジャニーズ事務所は声明で突然、詐欺の可能性を指摘したわけです。つまり、救済最優先という前提条件をひっくり返し、刑事事件のような厳密な事実認定を主張したことになります。この声明で心配されることの一つに、被害者の萎縮があります。声を上げようか悩んでいた被害者が、『ジャニーズ事務所からウソつき呼ばわりされるかもしれない』と心配になり、被害申請を止めてしまう懸念があります」(同・若狭氏)

 さらに、被害救済の前提条件が崩れてしまう可能性もあるという。救済にはスピード感が求められる。もちろんそれは被害者のためであることは言うまでもないが、ジャニーズ事務所にとってもメリットを生むという。

「弁護士の常識として、調査報告書を発表する時点で救済計画も固めておく必要があります。つまり、ジャニーズ側は会見で救済案を発表できたはずで、なぜ発表しなかったのか今でも疑問です。発表していれば世論の風向きは今とはかなり違ったでしょう。終わったことは仕方ないとして、全ての被害者に対する救済を年内に終えれば、世論も企業もジャニーズ事務所を見直すかもしれません」(同・若狭氏)

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