池江璃花子の不調の理由は「下半身」 個人種目で五輪代表に選ばれる可能性は?

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 杭州アジア大会で池江璃花子(23)が獲得したメダルは銀1銅1の計2個にとどまった。金6銀2の計8個を獲得した前回のジャカルタ大会と比べると物足りない。むろんその間に大病を患っているのだが。

「最初のレースから記録が良くなかったので心配していたのですが……」

 と語るのは、ロンドン五輪とリオ五輪の200メートルバタフライで銅メダルを獲得した星奈津美氏。不調の原因の一つは直前合宿でインフルエンザを罹患し、思うような調整ができなかったことにあった。

「水の中という非日常で行われる水泳という競技は、1日でも水に入らないと感覚が狂ってしまいます。バタフライは特にスタミナを必要とする泳法で、練習量が大きく影響を及ぼします」

出遅れてしまう理由

 だが、そもそも体つきが以前と比べて小さいように見える。その点はどうか。

「復帰当初は全体的に線が細かったですが、背中など少しずつ筋量が増えてきていますよ。ただ、お尻や下半身の筋肉はまだ今ひとつのように感じます」

 なんでも水泳では、上半身より下半身の筋肉がつきにくいという。

「脚に浮き具を挟み、手に大きい板をつけて泳ぐ練習などで上半身は強化できます。一方、下半身はジャンプやスクワットなど陸上トレーニングでつけることになる。水中だけではなかなかつかないのです」

 今の池江が、前半出遅れ、後半に追い上げるケースが多いのもそれで説明できる。

「持ち味の大きなストロークで差を詰めるのはさすがですが、出遅れてしまうのは下半身の筋力不足でスタート台を蹴る力が弱いから。そこは他の日本人選手にも負けています」

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