「ワコール」塚本家令嬢の元妻に財産を奪われた!? レーシングカー製造「童夢」創業者の闘争
スーパー税理士
結婚後、仮面夫婦状態が続いていた98年6月、義父の幸一氏が他界する。
「その相続財産52億円のうち、義母がほぼ半分の26億5000万円、残りを一男二女で相続した。洋子らきょうだいは13億3000万円もの相続税を支払わなければなりませんでした」
それに懲りたきょうだいは、母からの相続に備え、京都で名高い「スーパー税理士」に相続対策を依頼した。
「塚本家は“良幸(りょうこう)”というファミリー企業を持っていました。塚本家は義母所有の良幸株の一部を勝手に私の“名義株”に変更する方法などで相続財産を圧縮。09年4月に義母が亡くなったときには相続財産を11億円にまで減らし、きょうだいは相続税の支払いを3億円ほどで済ませました」
名義株とは株主名簿上の所有者と真の所有者が異なる株のことで、しばしば相続対策に利用される。
「時を同じくして、スーパー税理士が林家の相続対策も持ちかけてきました。その結果、私の持つ童夢株1万株(保有割合25%)、炭素繊維樹脂部品を扱う“童夢カーボンマジック(DCM)”の180株(同30%)、さらに、その製造子会社である“童夢コンポジット・タイランド(DCT)”の5000株(同5%)を洋子名義に変えたのです」
これらの相続対策が火種となり、血みどろの紛争へと発展する。
「週刊新潮」2023年10月12日号「MONEY」欄の有料版では、林氏と元妻との闘いを詳報する。なお、元妻の洋子氏は「すべて終わったこと」などと話している
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