日本を代表するテロリストは赤穂浪士である 私たちはなぜテロに共感してしまうのか

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 どんな理由があっても暴力はいけません――子供にはそういう教育がなされることが多いものの、現実の世の中では意外と暴力に理解を示す大人は少なくない。

 直近でいえば、安倍晋三元首相を暗殺した山上徹也被告へのシンパシーを示す人の多さは典型だろう。「やったことは許されないが同情すべき点はある」という考えを持つ人が一定数存在し、減刑嘆願書には多くの人が署名をした。また「文化人」とされる中には、彼を賞賛するかのような物言いをする者もいた。

 一般的な常識では、山上被告のやったことは言語道断の殺人なのだが、「気持ちはわかる」という反応はかなり見られたのである。...

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