「彼女に女性政策を訴えられても…」 「エッフェル姉さん」の後釜・高橋はるみ新女性局長の資質に地元から疑問の声

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官僚答弁

 例えば、上智大学教授などが調査する「都道府県版ジェンダー・ギャップ指数」の「行政」「教育」の項目で、北海道はお見事、2年連続ワースト1位! 道庁の管理職や要職の女性比率が低く、育休取得率も低迷。また、女性の4年制大学への進学率や小中高の女性校長の割合も全国最低クラスと評価されている。

 10年に東北大学教授らが発表した「男女平等度指標」でも全国ワースト2位。調査を担当した吉田浩・経済学部教授によれば、

「特に教育に関する数字が悪かった。保育園などの施設が少なく、地元に学費の安い教育機関が少ないためか、女性の高等教育への進学率も低かったですね。出生率も低かった。つまり、高等教育を受けない→高賃金の仕事に就けない→子どもを産めない・産んでも預けるところがないから働けないという悪い流れが起きていました」

 さる野党道議に聞いても、

「知事に女性政策について何度か質問が出たことがありましたが、“適切に対処します”といった官僚的な答弁ばかりで熱意は全く感じられませんでした」

「何もしないこと」が職務?

 高橋氏の手腕が「低位」の理由のひとつだったことは間違いなさそうだ。

 政治ジャーナリストの青山和弘氏によれば、

「彼女が選ばれたのは、エッフェル塔の事件で起きた女性局の動揺を抑えるため。問題が起きた後だけに、松川るいさんのような若手の野心家ではなく、落ち着きのある年長者を起用したというわけです」

 当の高橋氏に聞くと、6項目にわたる道知事時代の“ジェンダー施策”を列挙して実績をアピール。

 しかし、むしろ「何もしないこと」が最大の職務となりそうである。

週刊新潮 2023年10月12日号掲載

ワイド特集「太陽と斜陽の季節」より

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