中田翔(34)の不信感「原続投ならFA宣言していた」…阿部新監督なら? 立浪中日が山川穂高(31)に“ご執心”で、ソフトバンク移籍の現実味
ソフトバンクは山川の代役に中田?
阿部新監督に中田と確執があるわけではないようだ。しかし、坂本の打撃を生かすなら遊撃への再コンバートは選択肢としてはあり得ない。必然的に中田の居場所が失われる。球団内外で中田の巨人退団は必至とみる向きは多い。
となると、焦点は移籍先である。
前出の編成担当によると、最有力候補にはソフトバンクが挙がるという。
「ソフトバンクは当初、山川の獲得に乗り出すつもりだった。昨年のオールスター戦中の選手同士の会話から発覚し、山川のソフトバンク入りは半ば、既成事実化していた。しかし、山川の不祥事で白紙に戻った。強行獲得すると、各方面に反発を招きかねない。頭を抱えていたところに、中田という選択肢が出てきた。年齢は上だが、山川と同じ右の強打者で、チームの補強ポイントと合致する。日本ハムでプレーしていたのだから、すぐにパ・リーグの野球に適応できることも大きい」
そして、その山川にも特例措置での権利取得が見込まれるFAでの国内移籍の兆候が見て取れる。西武の後藤高志オーナーは山川との来季契約締結に態度を明らかにしていない上、FA権行使については「彼の判断に委ねたい」などと慰留しない方針を示唆した。その後、5日に報道陣に対応した山川も「しっかり考えていかなければいけないこと」とFA権行使を否定しなかった。
フェニックス・リーグは山川の品定めの場
西武が科した山川への処分では1、2軍戦の出場を禁じながらも今秋のフェニックス・リーグでプレーできる余地を残した。山川は不祥事の影響で、今季のほとんどを棒に振った。力は維持できているのかどうか――。本来なら若手選手が鍛える場である同リーグだが、他球団の関係者が集まり、さながら品評会の様相だ。
その中で強く関心を示すのが長打力不足にあえぐ中日だ。
「立浪(和義)監督は来季が契約最終年で、進退が懸かる。計算できない外国人ではない日本人の強打者の補強で活路を開きたいところ。セ・リーグではDH(指名打者)が使えないものの、同じパ・リーグ間での移籍ではなく、山川への同僚、ファンからのプレッシャーは和らげられる。立浪監督がなりふり構わずに取りにきてもおかしくない」(前出の編成担当)
中日は中田に関しても調査を進めているという。しかし、補強費が潤沢ではない中日にとっては中田の3億円、山川の2億7000万円という高年俸(金額は推定)に加え、FA移籍に伴う補償がネックとなる。不調に終われば、山川のソフトバンク入りの可能性が復活するなど、新たな展開も考えられる。巨人が調査を進める筒香嘉智の去就が絡むかもしれない。いずれにしても来季の球界の勢力図を塗り替えかねない2人の移籍だけに、今後の動向から目が離せない。