中田翔(34)の不信感「原続投ならFA宣言していた」…阿部新監督なら? 立浪中日が山川穂高(31)に“ご執心”で、ソフトバンク移籍の現実味
「坂本コンバート」の余波、原前監督は構想外?
今オフのフリーエージェント(FA)市場は、楽天の松井裕樹、日本ハムの加藤貴之、オリックスの山崎福也ら3投手をはじめ、近年まれに見る盛り上がりが予想される。一方で野手でも大きな動きがありそうな気配だ。複数球団の編成担当者によると、巨人の中田翔(34)と西武の山川穂高(31)にFA権を行使しての国内移籍の可能性が出ているという。日本球界屈指の強打者ながら、スネに傷を持つ2人の去就を探ると――。
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ここまでFA戦線でノーマークだったのは昨オフに巨人と3年契約を結んでいる中田だ。一部報道によると、1年ごとに契約の見直しや破棄ができるオプトアウトの条項が付帯していた。つまり複数年契約の途中でもFA移籍が可能ということだ。
今季の中田は92試合で打率2割5分5厘、15本塁打、37打点と振るわなかった。後半戦は代打出場が増え、9月に坂本勇人が遊撃から三塁にコンバートされた影響で、三塁の岡本和真は中田の定位置だった一塁に回った。中田は最後2軍で終えるなど、戦力構想から外れたかのような扱いだった。
在京セ・リーグ球団の編成担当の分析はこうだ。
「原さんは続投するつもりで来季、岡本をレフトに回し、秋広(優人)をファーストに起用することを考えていた。外野守備では秋広より岡本が上というのだが理由だが、中田の存在が頭の中にないようだった。中田は今季終盤の起用法に不信感を口にしていたと聞く。原さんが続投していたらFA宣言していたのではないか」
原監督の保身に映った中田の冷遇
中田は2021年8月、日本ハムで起こした暴力事件による無期限出場停止処分を科されてからわずか1週間あまり、原監督と日本ハムの栗山英樹監督(当時)のホットラインで巨人への無償トレードに至った。けじめが不十分だった中田を、戦力欲しさになし崩しに獲得した原監督の独断に、山口寿一オーナーは不快感を抱いていたとされる。
「原さんもオーナーの怒りを察していた。自身の来季続投のためにも、(オーナーへのアピールで)今季終盤に中田を外して退団に追いやるようにしたのではないか。遊撃では衰えが目立っていた坂本のコンバートと一石二鳥だったと思う。自分で中田を取っておきながら、最後は干すという原さんのやり方はどうかと思うが……」(元NPB球団監督)
しかし、原監督は2年連続Bクラスという成績不振の責任を取り、今季限りで辞任し、巨人は阿部慎之助新監督が就任した。
「原さんの退任は、巨人を出て行くことを辞さないつもりだった中田の去就の判断に大きく影響を与えるはず。まずは中田が新監督と話し合うのではないか。来季、自分をどのように起用するのか。原さんの構想を踏襲するのか、それとも中田はファーストとし、岡本はレフトを基本線とし、(フル出場は望めない)坂本の休養を交えつつ、秋広を含め併用していくのかなど。その感触をもとに残留かFA移籍かを判断するのだろう」(前出の編成担当)
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