メイドカフェの“キャバクラ化”に、“デート券”を販売するコスプレイヤー 過激さばかりが増す「オタク業界」の不都合な真実

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コスプレイヤーとデートができる!?

 こうした傾向はコスプレイヤーにも見られる。一部のコスプレイヤー界隈の生誕祭が、プチ風俗化、パパ活ビジネス化している実態があるのだ。かつてのコスプレイヤーといえば、純粋に自分の好きなキャラになりきり、自己表現をするというイメージだった。これなら健全なファン活動の一環と見ることができる。

そのようなニッチな存在だったコスプレイヤーだが、近年、急速に市民権を獲得し、ネットや雑誌をにぎわすようになった。プロのコスプレイヤーという職業も誕生し、芸能人並みの人気を獲得している人もいる。

 一方で、問題なのがいわゆるアマチュアでありながら、SNSのフォロワーが数万人規模を誇る一部の人気コスプレイヤーである。彼女たちも、生誕祭というイベントを開催している。その中で行われていることは、メイドカフェ同様になかなか“過激”である。ファン心理を巧みに利用した集金ビジネスが盛んに行われているためだ。

 あるコスプレイヤーの生誕祭のメニューを見てみよう。チェキにお絵描き1000円、アクリルスタンド3000円……とある。これならまだ良心的だし、問題ないと思える範囲内だ。ところが、高額な商品には以下のような過激なものが並ぶのである。

・ブロマイド/2万円
・私物をプレゼント/5万円
・一緒にプリクラを撮影に行ける権利/7万円
・デート1時間/10万円
・デート3時間/15万円

 これはコスプレイヤーの活動の範疇を超えているのではないだろうか。ブロマイドの販売はまだわからなくはないが、デートはどう見ても一種の“パパ活”以外の何物でもないとしか思えないのだが。しかし、こういった特典を購入し、推しのコスプレイヤーに貢ぐ人は後を絶たない。

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