朝ドラ「ブギウギ」開始でテレビマンが感じた不満 「朝ドラで何度も見た光景が…」
高視聴率の要素
音楽担当は、草なぎ剛(49)が演じる羽鳥善一のモデル・服部良一(1907〜1993)の孫にあたる服部隆之(57)だ。
「祖父は『東京ブギウギ』や『青い山脈』、『銀座カンカン娘』など国民的ヒット曲で知られ、劇中にも名曲が続々登場するそうですが、それを演じる草なぎは高視聴率俳優です。また、孫の隆之さんも『半沢直樹』(TBS)はじめ『王様のレストラン』(フジ)、『HERO』(同前)、大河ドラマ『新選組!』(NHK)などヒット作の音曲で知られています。数字が上がる要素が揃っています」
もっとも、不満がないわけではない。
「脚本の足立さんがこれまで民放の連ドラを手がけたのは深夜帯の1作だけなので、視聴率にもまれた経験が乏しい。だからこそ綺麗な脚本なのですが、もう少しある種の毒があってもいいかもしれません。これまで朝ドラには、『ふたりっ子』(96後期)の大石静さんや『半分、青い』(18前期)の北川悦吏子さんといった売れっ子の脚本家も起用されてきました。『半分、青い』など評判はそれほどでもなかったのに、視聴率は良かった。視聴者はえげつなさも欲しています」
ヒロイン・趣里の本格登場が待たれるが、
「彼女はこれまで暗い役を演じることが多かったのですが、最後まで明るいイメージを貫いた笠置シヅ子をどう演じるか。これまで水谷豊と伊藤蘭の娘として“親の14光”などと言われたこともありましたが、意外に苦労人で、下積みも経験しています。その実力が発揮されれば、間違いなく化けると思います」
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