「みかじめ料1300万円」「睡眠導入剤の影響でカタギを刺す」 3代目弘道会と夜の街をめぐる2つの事件

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京都・祇園で約1300万円

 9月26日、3代目弘道会の直参組長と幹部が京都府暴力団排除条例違反の疑いで逮捕された。いずれも飲食店から「みかじめ料」を受け取った容疑が持たれている。切っても切れない「ヤクザと夜の街」――その関係は今どうなっているのか。

「みかじめ料の現状」、そしてすでにお伝えした弘道会が「1人で飲みに出歩くな」と通達するきっかけとなった事件のその後についてお伝えする。

 京都府暴力団排除条例違反の容疑で逮捕されたのは、6代目山口組の3次団体で、2代目谷誠会の小川明広会長と亀川彰宏幹部。3代目弘道会の直参で小林会長は副事務局長を務めているという。

「捜査当局は2020年以降、京都・祇園などで飲食店を経営する経営者からみかじめ料として約1300万円を受け取ったとみて調べているようです」

 と、担当記者。京都と言えばかつては会津小鉄が力を示してきたが、今はその力を失っているとされる。

かつては主要な資金源

「会津小鉄の組員は現在30人ほどしかいないようで、そのため、京都には色んな組織が入り込む余地ができてしまっていますね」

 と、竹垣悟氏(元山口組系「義竜会」会長で、現在はNPO法人を主宰)。

「つい最近出所したばかりの淡海一家の高山誠賢(義友希)総長も3代目弘道会から6代目山口組の直参として京都に根を張っていますし、トップの死刑判決をめぐって控訴審が注目される工藤會も京都進出の動きが取り沙汰されています」(同)

 ところで、今回のみかじめ料は1300万円というと大きな額にも感じられるが、これは総額で、月で換算すると7軒で40万円と報じられている。1軒あたり6万円ほどということか。

「弘道会だから高いとか神戸山口組だから安いといった相場はないのですが、警察の取り締まりが厳しい昨今、これまで以上にみかじめ料をアップするというのは難しいはずです」(同)

 かつてはヤクザにとって主要な資金源となったみかじめ料も、支払った側もただちに摘発を受けることになり、「支払いの拒絶」が相次ぐようになったのは言うまでもない。

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