中国の若者、本当の失業率は「5割弱」という衝撃のデータ! 迫る不動産バブル崩壊…日本は中国と距離を置くべきか
なにかと言い掛かりをつけるのが大好きなお隣さん。相変わらず威勢はいいけれど、足元からは景気の悪い話ばかりが聞こえてくる。とはいえ、自業自得だと無視できないのがわれわれの辛いところだ。経済は崩壊の一途とみる向きもあるが、その実態は果たして……。
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今こそ日本は隣国との付き合い方を真剣に考えるべき時ではないか。
9月29日までオーストリアの首都ウィーンで行われていた国際原子力機関(IAEA)の年次総会。その初日である25日、日中両国は福島第一原発の処理水放出を巡り衝突した。
中国の代表団は相も変わらず「核汚染水」と呼び、「日本側の情報開示が不十分だ」と批判を繰り返す。
片や日本は高市早苗科学技術担当大臣が、「中国は科学的根拠に基づかない説明を繰り返している」と反論した上で、放出は国際基準に沿って「安全に運用されている」と強調した。
IAEAが日本の放出計画を検証して“お墨付き”を与えていることは言うまでもないが、反発を強める中国が、日本からの水産物の禁輸などの報復措置に出ているのはご存じの通りだ。
「中国は時限爆弾」
自国の主張を通すためなら手段を選ばず相手を威圧する。そんな中国を見る世界の視線はますます厳しい。
「中国は時限爆弾だ。問題を抱えている」
8月10日、そう中国経済の今後に懸念を示したのは、アメリカのバイデン大統領である。名指しされた中国の習近平国家主席はといえば、自国経済について「強い回復力、途方もない潜在力、強大な活力がある」と抗弁してみせた。米中は緊張状態で互いをけん制しているとはいえ、直近の中国経済を見れば後者の分が悪いことは誰の目にも明らかである。
経済低迷を象徴する出来事が立て続けに
経済部デスクが解説する。
「世界2位の経済規模を誇る中国ですが、経済成長の低迷を象徴する出来事が立て続けに起きています。4~6月期の実質GDP成長率は前期比1%に満たない値で、このままでは今年の中国政府の目標率5%前後に届かない可能性が指摘されています。デフレや輸出の不振と共に、不動産不況が一気に表面化したのが大きな要因です」
もはや中国の空き家は全人口14億人が全て入居しても余るほどだというマンションの建設ラッシュ。そこに中国政府が不動産の総量規制で歯止めをかけた余波で、不動産大手の「恒大(エバーグランデ)集団」や「碧桂園(カントリー・ガーデン)」は経営不振に陥り、不動産価格は大きく下落した。かつての日本経済同様バブル崩壊が起き、失われた30年のような長期低迷が続くのでは……。そんな懸念も聞こえてくるが、より深刻なのはわが国でも直面したことのない失業率だ。
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