「親方は陸奥部屋を来年畳もうとしている」 兄弟子による暴行隠蔽に加担、報道後にやる気がなえた?
親方株交換という“秘策”
もっともこの点、陸奥親方にも考えがまったくなかったわけではないという。先の協会関係者が、その“秘策”について以下のように明かす。
「陸奥親方には定年後も部屋付き親方として残り、協会から給料を受け取りたいとの思いがある。そこで現在陸奥部屋付きの鶴竜親方に、空き株である『音羽山』株を取得してもらい、それを自身の持つ『陸奥』株と交換。鶴竜親方に『10代陸奥親方』として部屋を率いさせて、自分はその部屋付き親方として悠々自適に暮らす……。そういう計画を進めようとしたのです」
さらに続けて言う。
「その計画では、鶴竜親方の『10代陸奥』は、現大関霧島が『11代陸奥』になるまでの一時的なつなぎ。現霧島関が将来引退し、『11代陸奥』を実際に継承する時が来たら、『10代陸奥』(現鶴竜親方)が『9代陸奥』(現陸奥親方)から『音羽山』株を譲り受けて、新たに部屋を立ち上げるという算段でした」
鶴竜親方に断られ…
だがしかし、計画は脆(もろ)くも頓挫してしまう。
「鶴竜親方が最終的に『音羽山』株の取得を断り、計画が入り口の部分でつまずいてしまいました。また、暴行隠蔽問題を告発した元安西や彼の“反乱”を支援した若い衆たちと、もう一緒にいたくない、という気持ちもあるようです。結果、陸奥親方は進退窮まり、部屋を畳んでしまおう、という考えに至っています」(同)
さらにこのままでは、元安西や仲間の若い衆たちは、部屋付き親方として一門内の別の部屋に移籍するであろう陸奥親方に、見捨てられてしまう運命だとか。
人気部屋の消滅が、いよいよ現実味を帯びてきたのである。
[2/2ページ]