「親方は陸奥部屋を来年畳もうとしている」 兄弟子による暴行隠蔽に加担、報道後にやる気がなえた?

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 9代陸奥(みちのく)親方(64)は現役時代、その甘いマスクで女性ファンを獲得して人気を誇った。引退後も相撲協会でNo.2に上り詰めた実力者である。そんな親方が率いる部屋が、空中分解寸前というから穏やかではない。背景を探ると、例の暴行隠蔽(いんぺい)問題の影響が……。

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“角界のアラン・ドロン”ともてはやされた元大関霧島が引退翌年の1997年に、年寄株「陸奥」を8代から取得して継承した部屋。それが今の陸奥部屋の起こりなのだが、この部屋に異変が起きたのは昨年のことだった。大相撲担当記者が言う。

「陸奥親方は相撲協会ではNo.2の事業部長という要職にありました。ところが部屋の三段目、元安西(やすにし)(現・日煌)に対する兄弟子の暴行隠蔽に親方自身が加担。週刊新潮が今年5月にその一件を報じてから問題が表面化し、親方は責任を取る形で事業部長の職を辞したのです」

陸奥部屋の賃貸契約が更新されない?

 以来、陸奥親方の“やる気”はすっかりなえてしまったようだ。

「陸奥親方は部屋持ち親方として来年65歳で定年を迎えます。そのタイミングで、親方は部屋を畳もうとしているのです」

 そう明かすのは、相撲協会のある関係者だ。

「陸奥部屋は東京・両国1丁目のビルの1階が稽古場で、その上に陸奥親方らが生活しているのですが、建物自体はさる資産家の持ち物です。最近、陸奥親方がその建物の賃貸契約に関して、次回以降の更新は行わないと周囲に漏らし、関係者の一部に衝撃が広がっています」(同)

 つまり、陸奥親方に現在の形で部屋を存続させる意思はなく、そのために部屋の不動産契約も更新しない、ということらしい。

 ビルの所有者は、

「(契約更新するかどうかは)双方が検討中です」

 そう述べるにとどまったが、元横綱の鶴竜親方や大関霧島を擁する角界指折りの有力な部屋だ。「やーめた」と言って、簡単にやめていいものでもあるまい。

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