「私は壊れてしまった」 五輪を捨てて世界的スターになった女子体操「ケイトリン・オオハシ」が作る新時代とは(小林信也)
スポーツ界のスター誕生の定番は、オリンピックや世界大会での「金メダル獲得」だ。ところが時代の変化とともに新しい「シンデレラ・ストーリー」が生まれている。例えば女子体操。
東京五輪に向け、日本のマスメディアが「世界女王シモーネ・バイルズ」ら金メダル候補を話題にしているころ、インターネットで世界の人々を驚嘆させ、注目を集めていたのは、ケイトリン・オオハシという名の女子大生だった。
2019年1月12日、全米大学体操選手権のゆかでカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のオオハシがそれまで誰も見たことのない、底抜けに明るく、軽妙な演技で観衆を魅了した。...