新庄劇場シーズン3の秘密兵器に 台湾の至宝・18歳「孫易磊」を日ハムが獲得した全内幕
積極的なコンバート
「今年、選手が目立ってくれんかったから、もうオレ目立とうかなと思って。来年……」
北海道日本ハムファイターズの新庄剛志監督(51)がそう言って、意味深な笑みを浮かべた。2023年ペナントレースは「優勝しか狙わない!」と宣言したものの、2年連続最下位は免れそうにない。しかし、来季へ向けた「新庄劇場シーズン3」は、もう始まっていた。
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「9月19日の埼玉西武戦で、捕手の郡司裕也(25)を、セカンドでスタメン起用しました。郡司は6月にトレードで中日から移籍してきましたが、新庄監督が期待しているのは打撃力です。13日にはレフトの守備に入っており、翌14日からセカンドの練習をスタートさせました」(地元メディア関係者)
小学3年生から志願して捕手をしてきた郡司は、セカンドで試合に出るのは「人生、初!」とこぼしていた。6回途中に交代するまでの間、2度の守備機会があったが、ファンの目には無難にこなしていたように見えた。
「同点に追い付かれた6回無死一、二塁の時点で交代となりました。走者がいたので、併殺プレーなど二塁手に専門的な動きが求められる場面でした。急造二塁手では無理だと思ったんでしょう。でも、試合後の新庄監督は『人工芝の球場なら』と語り、今後も郡司を野手で使っていくつもりのようでした」(前出・同)
シーズン途中でのコンバートといえば、一塁手の清宮幸太郎(24)も三塁手で試合に出ることが多くなり、内野手の野村佑希(23)もレフトでスタメン出場した試合もあった。
チームの失策数82はリーグワースト。清宮は「三塁手部門」で同じくリーグワーストの13の失策数をカウントしている。こうした不慣れなポジションでの守備機会が無駄なエラーを積み上げているとも言えるが、人生初の二塁守備を経験した郡司はこんなことも明かしていた。
「(新庄監督から)前日にメッセージをいただいたんです。中身はちょっと言えませんが、気持ちのうえでは落ち着かせてくれました」
新庄監督の優しさであり、若い選手の多いチームを育てようとしているのだろう。
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