立教大学野球部が会見で明かさなかった「寮内窃盗」「タクシー乗り逃げ事件」 「問題部員のほとんどが推薦組」という指摘も

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 本誌(「週刊新潮」)が報じた上級生による「歯折暴行」「喫煙脅迫」問題を受け、立教大学野球部は金子明雄部長と溝口智成監督の当面の公式戦活動自粛を発表した。東京六大学リーグでは異例の処分だったが、同大が明かしていない不祥事は、まだまだある。

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「今回の部の対応にはあきれるばかりです」

 と憤るのは、現役野球部員の保護者の一人である。

「この9月、秋のリーグ戦の前に恒例の『父兄会』があったんです。部長も出席して“夏のキャンプも頑張ったので応援してください”なんて言っていましたが、その裏でこんな問題を隠していたんですからね。裏切られた気持ちですよ」

 同大の野球部ではこの6月、ある主力選手が下級生たちを仰向けに寝かせ、立てたバットを額に向けて倒すという“遊び”を行った。その最中、バットが2年生の部員の口に当たり、前歯の1本が半分欠ける“事件”が発生。

 また同時期に、やはり上級生数名が10代の1年生部員に喫煙を促し、その写真を撮影して「拡散されたくなかったらカネを貸せ」と脅迫した事件も。

 両方とも極めて悪質だが、加害者について野球部は、前者は「悪ふざけ」だったと認定して処分なし、後者も被害者と同等の処分にするなど、事実上もみ消した。

 この件を本誌が報じると、大学は会見を開き、不十分な対応を認めて調査委員会の設置を発表。前述した部長・監督の活動自粛に加え、「最上級生として責任を感じている」として東京六大学リーグ明治大学戦の4年生の欠場を決めたのだ。

10代部員に焼酎をストレートで飲ませ…

 しかし、

「これもおかしいですよ」

 と前出の保護者は憤りを隠さない。

「大半の部員は真面目で、問題を起こしているのはほんの数名だけ。それを一緒くたにして全員が自粛というのはバランスが取れません」

 これ以外にも、本誌では主力選手による、殴る、バットを投げつける、暴言を吐くなどの行為を報じた。さらには、10代部員に焼酎をストレートで飲ませたり、ライターで殴る、フォークで刺すなどの暴行に関する証言も紹介。これについて、大学がどう調査結果を出し、処分するのかが注目されているのだ。

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