「西武・山川」に高まる同情論で今後の選択肢は?
今後の選択肢は?
注目されるのが今後の身の振り方だ。山川は「故障者特例措置」により今オフ、国内に限ったFA権を取得する。
「FAは選手の権利で、そこに表立って異議申し立てする人はもちろんいませんから、まずは山川が球団に残りたいのか、出たいのかがポイントでしょう。みそぎは済んだということで、ある意味で世間体も気にせず欲しいと言ってくれる球団があるなら出るかもしれませんし、なければ大幅な減棒を余儀なくされての残留になるとみられます」(同)
トレードの可能性も条件次第で全くゼロではないが、選手を差し出したうえで、イメージが良くなくて来オフにFAする可能性がある選手を獲得することのリスクをどう考えるかがポイントとなりそうだ。無償トレードなら西武が受け入れない可能性も当然あるだろう。
「現時点で聞こえてくるのは球団を出て来年、ソフトバンクでプレーすることを望んでいるとの意向でした」(同)
山川は昨オフ、球団から4年年契約の提示を受けたものの、自らの強い希望で単年契約になったという経緯がある。金額は推定で1億4000万円増の年俸2億7000万円。この「自らの強い希望」の背後にソフトバンクがいるとされてきた。
球界内の見方は?
「騒動がなければ“FA宣言してソフトバンク入団”がスムーズに決まっていたと思われます。が、スキャンダルが出てさすがに色んな意見が出たようです。ソフトバンクの王貞治会長が難色を示しているとか、さまざまに情報が出ましたが、今聞いている範囲だと、ソフトバンク行きの可能性が高まってきているとのことです」(同)
もちろん、最終的にどうなるかは判然としないが、山川の去就については、球界内でそれぞれに意見があるとのこと。
「自分を高く評価してくれる場所で活躍するのが一番というものから、今年32歳で焦る気持ちもわかるが、迷惑をかけることになった西武でとりあえず1年はプレーしてからでも遅くはないのではないか、といったものまで……。どの道を選んでもイバラとなるのは避けられないので自分がやりたいようにやるというのが良いのかもしれませんが、引退後の人生も踏まえて一番敵を作らないという意味では、“ひとまず残留した方が無難”と見たり、結果的にそうなる可能性もありますいう見方が強くあり、結果的にそうなる可能性もあります」」(同)
5日の会見でFA権行使について問われ、「しっかり考えて行かなければならないが、何より松井監督に直接謝罪できていない。全て謝罪してから、そこから意見も含めて考えて行かなければならないと思います」と含みを持たせた。それもまた山川の人生プランによるのだろう。