「バットで歯を折り…」「未成年に喫煙させ、“拡散されたくなかったらカネ貸せ”」 立教大学野球部で起きていた暴行、強要事件の真相

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主力選手や上級生によるイジメがもみ消され…

 折しも現在、六大学は秋のリーグ戦の真っ只中。立教も奮闘を続けているが、その名門に今年、不祥事が相次いで起きていたことはまったく知られていない。

 ひとつの音声データがある。何かが衝突する音に、

「痛いっす! 痛いっす!」

 と叫ぶ声。

「お前が悪いんやん。何回言わすねん!」

 関西弁で怒鳴りつけ、再び聞こえる衝突音。

 そこにはまさに暴行の証拠が残されていた……。

「今年、部ではある主力選手による暴行や、上級生によるイジメが相次ぎ、内部で大きな問題になりました」

 と重い口を開くのは、同大野球部の関係者だ。

「しかし、真っ当な処分もないままもみ消されてしまった。4年生は秋のリーグ戦で引退ですが、こうした体質が改まらなければ、立教の伝統を守れないし、OBにも申し訳が立ちません」

ターゲットになった2年生

 問題が顕在化したのは、昨年秋に当時の4年生が引退し、新体制が発足した頃だったという。最上級生となった問題の“主力”は、

「気性が荒いところはありましたが、問題人物というわけではなかった。が、自分が上の立場になってから横暴が目立つようになりました。1年生が少しでもミスをすると“お前らなめてんのか”と怒り出し、罰走をさせようとしたり。グラウンドに引かれた線が少し曲がっているなど些細なことで本気で腹を立てるんです」

 それがエスカレートしてきたのが、今年3月ごろだった。

「春の合宿で、ある2年生が左の肩に大きなあざをつけたまま練習に出てきたんです。上級生が聞くと、“主力”に殴られた、と。その2年生はターゲットになっていて、それ以降も、バットを投げつけられたり、殴られたり。“お前要らねえよ”と暴言を吐かれ、“障害者みたいな顔しやがって”と言われることもあったほどです」

 そのような暴力の一例が、先に紹介した音声データの場面である。本来、こうした言動に目を光らせるのが指導者の役目であるが、

「監督も彼に気を使っているのか、そうした場面を見ても見て見ぬ振りをするんです。やはり主力選手への優遇なのでしょうか」

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