【ジャニーズ再会見】「手紙の代読は良くなかった」「事前に情報がダダ漏れ」 テレビマンが明かす“気になったポイント”
10月2日、創業者のジャニー喜多川氏(1931~2019)による性加害問題をめぐりジャニーズ事務所が再度の記者会見を行った。2時間にわたった会見は、前回同様、東京キー局ではテレビ東京を除いた各局が生中継し、その後、全局がコメントを発表した。テレビマンに感想を聞いた。
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ちなみに各テレビ局のコメントは、「今後の取り組みを見守る」という正直言って大同小異だ。中でも最もあっさりしていたのはNHKだった。全文を紹介すると、
NHK:きょうの記者会見で示された方針も含め、今後も事務所側とのやりとりを継続し、被害者への補償と再発防止に向けた取り組みが着実に実施されているか確認して参ります。
日本テレビ、TBS、テレビ東京は、前回の会見を受け、ジャニーズ事務所に「速やかな補償の実施及び公表」など申し入れていたことを示した。それに沿った内容の会見であったことに一定の評価をしつつ、こうまとめている。
日テレ:その取り組みが早急かつ確実に実施されるよう、ジャニーズ事務所と適切な対話を続け、進捗を注視してまいります。
TBS:今後も定期的な対話を通じて、被害者の救済や二度と人権侵害を起こさないような組織体制の構築をより具体的に進めるよう促して参ります。
テレ東:発表内容については不明確な事項が多いため、ジャニーズ事務所に事実関係を確認したうえで、今後の当社の方針を決めたいと考えています。
テレビ朝日は唯一、新社名「SMILE-UP.」を挙げてコメントしている。
テレ朝:テレビ朝日としては、「SMILE-UP.」が被害者の補償・救済を速やかに、かつ誠実に実施するよう求めて参ります。
謝罪の意を込めたのがフジテレビだった。
会見前に情報漏れ
フジ:改めてこの問題に対する当社の認識は不足していたと反省しており、企業として、また報道機関として、今回のジャニーズ事務所の件への対応を含め、あらゆる人権尊重のための責任を果たしていく所存です。
そのほかについては、各局のコメントはほとんど変わらないと言っていい。民放プロデューサーに会見を総括してもらった。
「各局ともジャニーズ所属のタレントに対する方針に変化はありません。現時点で出演中のタレントは契約を継続し、新規のオファーは慎重にというもので、まだまだ様子見の状態です。スポンサー企業も同様だと思います」
前回の会見とは異なり、具体的な対策を打ち出していたようだが、
「今回は会見前に発表内容がほとんど漏れてしまっていたせいで、インパクトに欠けたと言わざるを得ません。ジャニーズ事務所の『SMILE-UP.』への社名変更と解体・廃業、関ジャニ∞などのグループ名の変更、所属タレントらが移籍する新会社名は公募といった情報は、全て事前に報じられていました。情報管理が甘く、自分の足を引っ張ってしまった格好です。そして、今回の会見が何となく消化不良に思えたのは、前社長の藤島ジュリー景子氏(57)が欠席し、新会社の副社長に就任する井ノ原快彦氏(47)にメッセージを代読させてしまったことが要因だと思います」
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