ジャニーズ会見で賛否 異例の「拍手」をした記者が明かす「“いい加減にしろよ”という思いが…」

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 ジャニーズ事務所が説明した10月2日の会見中、井ノ原快彦氏の発言に記者から拍手が起こったことが物議を呼んでいる。拍手が起こったことに対して「異様」「ヤラセ」などの声が相次いでいる。ジャニーズ側の仕込みだったとの陰謀論まで飛んでいるこの拍手はなぜ起こったのか。実際に拍手した記者など、会見で取材していたメディア関係者に聞いた。【徳重龍徳/ライター】

 2時間に及んだジャニーズの会見で、問題の拍手は会見終了が迫る1時間50分すぎに起こった。

 この会見の質疑応答では指名された記者が答える形式だったが、指名されていない一部の記者が進行を無視し、登壇していた東山紀之氏、井ノ原快彦氏に質問を飛ばす光景がたびたび見られた。一部の記者はこうした発言を繰り返し、これにルール無視だと別の記者がヤジを飛ばすなど荒れ模様となった。

 井ノ原氏は会見終盤に次のようにコメントした。

「ちょっと一言いいですか。やはりこういう会見の場は全国に生放送で伝わっておりまして、小さな子供たち。自分にも子供がいます、ジャニーズJr.の子たちもいますし、それこそ被害者の皆さんが『自分たちのことでこんなにもめているのか』っていうのは僕は見せたくない。できる限りルールを守りながら、ルールを守っていく大人たちの姿をこの会見では見せていきたいと僕は思ってます。どうか、どうか落ち着いてお願いします」

 この後に会場からは拍手が起こった。

 一方で、会見後にはジャニーズへの忖度ではないかという意見や、中にはジャニーズ側が仕込んだサクラではないかという陰謀説まで浮上した。また拍手した記者に対し、ジャーナリストとしての意識が低いと問題視する声も相次いだ。

 たしかに企業の不祥事を発端とした会見で、糾弾する側の記者から拍手が起こることは異例だ。いったいなぜ異例の拍手は起こったのか。

「会見内容とは切り離されたもの」

 会見を取材した雑誌編集者A氏は、まず前提条件として会場にいるほとんどの記者が、一部の記者に対しフラストレーションを溜めていたと明かす。

「一部の記者がはっきりいえば暴走していて、ルールを守っていなかった。彼らの“暴走”も今回の会見に始まったことでなく毎度のことで、会見取材をする記者たちからは嫌われていたんです。今回、会見に来た150人近い記者も、彼らの暴走に非常にストレスを溜めていた。なのでイノッチよくぞ言ってくれたという、そういう自然発生的な拍手でした」

「拍手については記者の半分以上がしていたと思います。たしかに子どもに言及した発言について、どの口が言っているんだという意見には一理あります。ただ、あの拍手自体はジャニーズの会見内容とは切り離されたものだと感じました」

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