【ジャニーズ再会見】ファンクラブを特別扱いは世間の理解を得られるか 新しいエージェント会社も問題山積

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 創業者・ジャニー喜多川氏による空前の性加害行為により、ジャニーズ事務所は解体に追い込まれた。これによりCMやテレビ番組が元通りかというと、話はそう単純ではない。

ジュリー氏の「告白」に驚きが広がる

 ジャニーズ事務所は「SMILE-UP.(スマイルアップ)」に社名変更される。同社は性加害を受けた被害者の補償・救済に専念。前社長の藤島ジュリー景子氏(57)は株式の100%を持ったままだが、代表権のない取締役に降格する。

 現在の所属タレントのうち希望者は新設されるエージェント会社に移る。どちらの会社も社長は東山紀之(57)、副社長は井ノ原快彦(47)。ジュリー氏はエージェント会社の取締役には就かず、出資もしない。

 2日に発表されたこの新体制は織り込み済みの話ばかりだったので、テレビ界や芸能界に驚きはなかった。むしろ注目されたのは井ノ原が代読したジュリー氏の手紙だ。ジュリー氏が会見を欠席する理由として書いた。

「弱みを見せたがらない人なので意外だった」(芸能事務所幹部)

 手紙の中身はジュリー氏と実母・メリー喜多川元名誉会長(2021年に93歳で死去)との複雑な母子関係、ジュリー氏がパニック障害であることなどだった。

「母メリーは私が従順な時はとても優しいのですが、私が少しでも彼女に違う意見を言うと、気が狂ったように怒り、叩き潰すようなことを平気でする人でした」(ジュリー氏の手紙より)

ジュリー氏の手紙に書かれていた内容は事実

 メリー氏は確かに怒鳴った。木村拓哉(50)にとってプラスにならない記事が雑誌に載ると、怒声を上げながら雑誌を宣伝担当の部下にぶつけたという。社員だけではない。タレントが所属するレコード会社の取締役たちまで怒鳴り散らした。

 ジュリー氏の場合、2001年に同事務所系のレコード会社「ジェイ・ストーム」の社長に就任したが、メリー氏との関係が悪化した2008年に退任。メリー氏との関係のせいか、20代の時から体調を壊しているという。

「20代の時から私は時々、過呼吸になり倒れてしまうようになりました。当時、病名はなかったのですが、今ではパニック障害と診断されております」(同・ジュリー氏の手紙より)

 ジュリー氏の手紙が問題から逃げるための口実と疑う声もあるが、本当である。

「たびたび酒を飲む間柄でしたが、突然ふさぎ込んでしまうようなことがあった。親しい人間なら、みんな知っている。実は線が細い」(民放幹部)

 この民放幹部は「ジュリー氏が芸能ビジネスに戻ることはない」と見る。

「お母さんへの対抗心、SMAPのチーフマネージャーだったライバルの飯島三智さん(65)への敵愾心もあって、これまで芸能ビジネスをやっていたのでしょうが、エージェント会社に関わらないのは芸能から離れる意思の表れ。病気を明かしたのもそうだろう」(同・民放幹部)

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