買った犬から「先天性障害が見つかった」とペットショップ「クーアンドリク」を訴えた男性 クーリクは「後天性」と主張、最大の争点は「命の交換契約」
裁判に勝って法律を変えたい
福井弁護士によれば、法律上、ペットは動産(=物)と考えられていることから、「厳しい戦いを強いられている」という。だが、訴えを起こしたYさん自身は、「絶対に勝ちたい。なぜならこんな不条理が許されていいはずがないからだ」と訴える。
「そもそも私はお金のためにこの裁判を起こしたんじゃない。実際、クーリクから和解案が2度提示されましたが、蹴っています。私はこの裁判に勝って、クーリクの倫理に反したビジネスを糾し、動物=物としている日本の法律を変えたい」
そして、自分の消費行動をこう悔いるのだった。
「デイリー新潮のこれまでの記事を読みながら、“無知の罪”という言葉を噛み締めています。ペットショップに売られている動物たちが、どのようにして産まれてくるかなんて考えたことがなかった。今更ながら、よく調べもせず、クーリクのようなペットショップで犬を購入した自分を恥じています。けれど、どこのペットショップで買ったペットであろうが、クリは私たちのかけがえないのない家族です。彼のためにもクーリクとは最後まで戦い抜くつもりです」
クリの手術した左脚は今のところ順調だというが、まだ何もしていない右脚の方は最近怪しくなってきたという。
クーアンドリクは取材に下記のように回答した。
〈本件、係争中ではありますので具体的には控えますが、棄却方向というところまで裁判官の心証が開示されている状況であって、(Yさんの主張は)一方的な意見に過ぎないと認識しております〉