井端弘和氏、代表監督就任に元女子アナ“賢妻”のカゲ 男上げる“処世術”で「寝首かかれる」立浪監督の地団駄
中日で次期監督の最有力候補
井端氏は現役時代に「アライバ」として荒木雅博氏(現中日コーチ)と鉄壁の二遊間を構築し、落合博満元監督が指揮を執った黄金期に貢献した。野球IQや指導力への評価は以前から中日球団で高い評価を得ている。
「現役時代の終盤に、球団からリストラの使命を託された落合GMに1億6000万円ダウンの3000万円の年俸を提示され、巨人に移籍したものの、現在のフロントと確執があるわけではない。(黄金期メンバーの)山本昌や岩瀬(仁紀)、福留(孝介)、川上(憲伸)ら以上に指揮官としての評価は高く、球団としては立浪(和義)の次の監督を任せたい」(同OB)
来季が3年契約最終年の立浪監督は21年オフの就任時、井端氏にヘッドコーチ就任を打診した。井端氏によると、U12監督の要請を受諾した数日後で、順序をたがえることができなかったため、断ったという。
しかし、それは口実だと同OBはみている。
「ヘッドをやる気があるなら、U12監督を投げ出してでも中日に戻ってきたはず。井端は立浪が監督になっても中日は勝てないとみていたようだ。自分が将来的に監督になれる可能性がある中で泥をかぶって指導力にミソを付けたり、一蓮托生でやめたりすることを避けたのではないか。古巣ヤクルトと敵対することになることなどを理由にヘッド就任を断った宮本(慎也)と似ている。立浪は今頃、井端の真意が分かったのではないか」(同前)
“賢妻”の知恵で男を上げた?
中日は来季も明るい展望が見えず、今季まで同様に苦戦が予想される。しかし、勝負の世界では何が起きるか分からない。チームが躍進し、立浪監督が再来年以降も続投する可能性がないわけではない。
「それでも、いずれ監督は代わる。井端は代表監督を降りて、その時を待っていればいい。たとえ短期間でも代表監督に就いたことは、彼にハクを与えることになる。ほとんどリスクなく、大きなリターンが見込めるとあって、聡明な奥さん(元アナウンサーの河野明子さん)の知恵があるとも聞いている」(同OB)
井端氏は巨人選手時代、同学年で明子さんと同じ慶大出身の高橋由伸氏が急きょ、監督就任を要請されたことを受け、高橋氏とともに引退。その後は高橋監督をコーチとして支えた経緯がある。通算1912安打とわずかに名球会に届かなかったものの、同じく2000安打が目前だった盟友に義理を通したことで男を上げている。
代表監督になれば、球歴に花を添えた上、たらい回しにされたポストを引き受けたことで、再び、男を上げる――。
立浪ドラゴンズ入りを回避した世渡り上手の「嗅覚」はますます研ぎ澄まされているようである。