井端弘和氏、代表監督就任に元女子アナ“賢妻”のカゲ 男上げる“処世術”で「寝首かかれる」立浪監督の地団駄
重責に二の足踏んだ名だたる野球人
野球日本代表の次期監督はビッグネームの候補者たちに袖にされ続けた結果、井端弘和氏(48)の就任で決着しそうだ。井端氏は、ひとまず11月のアジアプロ野球チャンピオンシップで暫定的に指揮を託される。次回2026年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の監督は改めて人選するもよう。井端氏ではネームバリューに欠けることが背景にあるようだが、“つなぎの監督”は井端氏たっての希望でもあった――。
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今春のWBCで日本を優勝に導いた栗山英樹前監督の後任となる代表監督の人選を巡っては、元大リーガーのイチロー氏や松井秀喜氏、工藤公康氏、古田敦也氏、松坂大輔氏、高橋由伸氏、現役監督ではロッテの吉井理人監督の名が挙がっては消えた。日本野球機構(NPB)が当初めどにしていた8月末から人選は大幅に遅れ、10月に入る直前、ようやく固まった。
「難航したのは言うまでもなく、大谷を中心とした栗山ジャパンの優勝で後任のハードルが上がってしまったこと。次回のWBCでは連覇以外は、失敗との評価を免れない。代表監督になれば、評論などその他の活動をできない状態が2年以上も続くことになる。何より(成否の鍵を握る)大谷とコミュニケーションを取れそうなのがイチローさん、吉井さんぐらいで、そのことも名だたる候補者たちが二の足を踏む要因になった」(NPB関係者)
かねて代表監督就任に前向きだった前DeNA監督のアレックス・ラミレス氏は井端氏で一本化される寸前まで売り込みをかけていたという。それでも、NPBサイドは「若手の日本人監督」と当初、掲げた監督像を譲らなかった。新監督の初陣となるアジアプロ野球チャンピオンシップが刻一刻と迫る中で、U12(12歳未満)日本代表監督で、いわば身内の井端氏に承諾してもらうしか手がなくなったというのが真相だ。
代表監督人事は事実上の「先送り」
「オリックスの中嶋(聡)監督、ヤクルトの高津(臣吾)監督、巨人の原(辰徳)監督ら、兼任が困難とされていた現役のNPB球団監督まで候補者を広げて可能性を探ったが、いずれも来季以降の契約を残すなどしていたため、断念した。期間限定の指揮ということで、井端さんには了解をもらった。11月の試合だけで采配面を評価するのは難しく、事実上、来オフに代表監督人事を先送りした形」(同関係者)
井端氏にNPB監督経験はない。その点では小久保裕紀(現ソフトバンク2軍監督)、稲葉篤紀(現日本ハムゼネラルマネジャー)両元日本代表監督と同じだが、両氏はいずれも通算2000安打で名球会入りするなど選手としての格は上だった。WBC日本ラウンドを主催する読売新聞が親会社の巨人でプレーした経験は井端氏の強みだが、大谷と特別関係が深いわけでもない。
「代表監督はスポンサーを集める意味でも、華がある人物であることが望ましい。過去の監督に比べると、井端さんは知名度で劣る。想定外に評価が高まるなどしない限り、26年大会の監督までつなぐという意味合いが強い」(同前)
一方で井端氏には、たとえ次回WBCまでの指揮を依頼されても受諾できない事情があったことも確かだ。さる中日OBがこう指摘する。
「ポスト立浪の最有力候補だからですよ」
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