「これだから東京のヤツらはアカン」 維新の「東京1区殴り込み」は東西“内部対立”の結果

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 今春の統一地方選で大躍進した日本維新の会は、複数の世論調査で政党支持率が最大野党の立憲民主党を上回る好調ぶり。来月とも来年ともいわれる次回の衆院選で議席の大幅増が見込まれるが、党内では“東西対立”が深刻化しつつある。

 維新古参幹部が指摘する。

「維新では党勢の拡大とともに、大阪組と東京組の確執が深まっている。象徴的なのが、今年5月の梅村みずほ参院議員がヤリ玉に挙げられた、名古屋入管で死亡したスリランカ人女性に関する発言を巡る対応」

 梅村氏はこの件について、参院本会議や法務委員会で根拠に乏しい発言を連発。遂には“ハンガーストライキによる体調不良の可能性もある”と言い放ち、遺族はもとより与野党からも強い批判を受けた。

「執行部が、梅村の委員更迭を発表したのは問題発言から6日後。大阪組からは“これだから東京のヤツらはアカン”との声が上がりました。一方、東京組は普段から“本家意識が強過ぎる”と反発してきた大阪組への対抗心もあって、“大阪に任せていたら維新は地域政党のままだ”といった不満を募らせた」

くすぶり続ける党内対立

 この間、梅村氏を擁護したのが、参院議員の音喜多駿政調会長だ。政治部デスクが後を引き取る。

「逆風の中、音喜多氏は“問題提起としては間違っていない”と繰り返した。梅村氏の質問原稿をチェックしていたのは彼でしたから、さすがに素知らぬフリはできなかったのでしょう」

 その音喜多氏は、次回の総選挙で衆院に鞍替え出馬することを表明したばかり。

「今月5日の会見で“野党第1党を獲得するため、執行部の一員として先頭に立ち勝利する”と鼻息荒く宣言しました。が、ここにこそ、くすぶり続ける党内対立が透けて見えるんです」

 別の維新幹部が解説する。

「かねて大阪組は“東京や関東の地方議員はマジメに選挙運動に取り組まない”との不満を抱えてきた」

 その情報をもたらしたのは、大阪の党本部が派遣した秘書や職員たちという。

「彼らの多くが“お目付け役”との任務を帯びており、東京組の動きや選挙区の状況などを逐一報告してきたのです。党本部は全国政党化への最大の足掛かりである東京での議席確保に踏み切った。“目玉”という意味でも、都心のど真ん中の東京1区で活を入れる必要があるとして、音喜多を衆院に出すことにしたワケです」

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