「30年休みなし」「大学時代1浪2留」… 山口那津男代表のぶっちゃけトークも話題に! 公明党の公式TikTokが“大バズリ”の裏事情
TikTokを始めた理由
気になるのは公明党が突然、TikTokを始めた理由だが、支持母体である創価学会関係者はこう話す。
「選挙時に実働部隊となる学会員の高齢化が進み、組織の弱体化に繋がっている点は否定できない。本来であれば、“3世”や“4世”と呼ばれる20~30代前後の学会員が主力となって選挙活動を担ってくれればいいのだが、若い学会員たちは選挙への関心が低いか、そもそも学会に対する帰依や忠誠心が希薄。“笛吹けど踊らず”といった感じで、いまでも選挙になると50代や60代以上の1世、2世が中心になって票を集めているのが実態です」
事実、昨夏の参院選で公明党は「比例選800万票」の目標を掲げたが、結果は618万票と遠く及ばなかった。これは「非拘束名簿式」が導入された01年以降、最も少ない得票数となり、党内には激震が走ったとされる。
「維新との全面対決の構図となった“常勝関西”でも、この傾向は同じ。このまま衆院選に突入すれば、維新の牙城と化した大阪・兵庫で“全敗”の可能性もあり得る。学会員であろうがなかろうが、まずは若い人たちに党の存在を知ってもらい、若者票の掘り起こしに繋げないと“未来はない”との危機感は共有されている」(同)
公明党はどう答える?
公明党に“TikTok進出”の理由を訊ねると、「若年層の政治離れが深刻」な点を挙げ、こう続けた。
「直近の国政選挙(22年参院選)では10代、20代の投票率は35%前後で、約3分の2の方々が投票に行っていないことになります。(そういった状況に対する)問題意識から、政治課題や政策だけではなく、議員の“横顔”を知り、政治家に親しみを持つところから、政治に興味を持っていただく入口になればとの趣旨で、TikTokアカウントを開設いたしました」(公明党広報部)
高評価を得ているTikTok 動画の制作を行っているのは誰か? と訊ねると、
「(党内の)SNS担当のスタッフが中心となって制作しています。企画においては、議員の学生時代や前職、趣味やプライベートなどのパーソナルな情報、そして政治家としての仕事にまつわるエピソードなどをヒアリングして、あまり知られていない魅力を引き出すことを意識しています」(同広報部)
と回答した。TikTok開設以降、「親しみが湧いた」「興味を持った」といった声が党へ届いているといい、狙いどおり「若者への浸透」効果は出ている模様。しかし、それが選挙の際の得票へと繋がるかは未知数でもある。