イニエスタに「1億5千万円の金銭トラブル」 当事者は「“お腹が空いたからスシを!”と横暴な態度」「2週間も連絡が取れなくなることも」

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“チケットすぐ取れる”

 とはいえ、それも一時は暗礁に乗り上げていたとか。

「この企画、実はイニエスタ側が乗り気ではなく、立ち消えになりかけていました。それでもウェブサイトには〈スペシャル特典〉と書いてしまっていたので、“ファンを裏切ることになってもいいんですか”とこちらから説得して、何とか実現したわけです」(同)

 それでも一難去ってまた一難。またもや先方の“口約束”に振り回されたとして、関係者はこう続ける。

「企画段階でイニエスタのマネジメント会社は“チケットはすぐ取れる”“タダで取れる”と言っていたのに、いつまでたっても取れないわけです。挙句にイニエスタの側近である外国人スタッフたちも一緒に行くから、その分のお金を出してほしいと言い出して、結局は広告会社の側がチケット1枚三十数万だったか、宿泊費など諸々の経費全部合わせて約400万円もの負担をする形になったんです」

 桁違いの額を稼ぐスターに似つかわしくない要求に見えてしまうが、まさに今回の裁判沙汰は金銭トラブルが根底にあるようだ。

「1億5千万円規模の反訴を行う」

 再び関係者に聞くと、

「完全に決裂したのは昨年12月のことでした。広告会社が支払うと契約で決めていたデポジットの一部である5千万円が、期日の11月30日に入金されていないとして、イニエスタ側が債務不履行で契約解除を通告してきたんです。こちらとしては支払うもなにも、約束していた動画などの契約が履行されていないのに、先方から予想外の経費などを請求されたので話し合いを求めていた。そうした声を一切聞かないばかりか、最終的には『契約無効になってからも、ファンクラブの動画サイトが削除されず肖像権が侵害されている』などという理由で提訴してきたわけです」

 動画については、全会員へ会費の返金手続きを完了するまで数カ月かかるので、それ以前に削除すれば“夜逃げした”などの誤解を与えかねず、イニエスタのイメージを守るための措置だったという。

「何より契約にあたってわれわれがイニエスタ側に預けていたデポジットが1億円強返金されていませんから、損害賠償と合わせて1億5千万円規模の反訴を行うことにしました」

 自らも訴えられる格好となったイニエスタのマネジメント会社に尋ねると、

「担当者がいないので分からない」

 と繰り返すのみ。サッカーで「一対一の決闘」を意味する「デュエル」を仕掛けたイニエスタだが、立ったピッチが法廷では、どんな闘いを見せるのか。

週刊新潮 2023年9月28日号掲載

特集「日本に遺恨を残し…『イニエスタ』退団の裏で『2億円裁判』」より

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