麻生氏の「がん」発言は創価学会への決別宣言となるのか 自民のアメとムチに翻弄される人たち

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集票マシンとしての機能低下

「麻生氏の差し金とは言いませんが、茂木氏が麻生氏の意を汲んで動いていたのは間違いありません。麻生氏はかねて反公明・学会のスタンスで、ここ最近も国民民主との連立模索などに関与してきたようです。自民党結党以来の悲願である憲法改正を成し遂げるには公明は邪魔ですから、それを補完する勢力として国民民主や維新を念頭に置いていたと見てよいでしょう」(同)

 ご存じのように、公明・学会は強固な集票マシンとして存在感を見せつけてきたが、2022年7月の参院選の比例代表では目標の800万票を大きく下回って約620万票にとどまった。

「支持者の高齢化は避けられず、支持拡大への新たな展望も開けないことから、公明が自民から足元を見られやすい状況が生まれています。とはいえ、公明・学会のサポートなしに当選が覚束ない自民候補もかなりおり、自公が激しくやり合う様子を歯がゆく見つめてきました。そこに今回の麻生発言ですから、当落選上にいる彼らにとっては悩ましい時期が続きそうです」(同)

福祉と平和の党

「公明党は、福祉の党であり平和の党を標榜してきました。時代が変わって日本を取り巻く安全保障の環境が激変していても、全国にちらばる公明支持層は“福祉と平和こそ最優先”と捉えています。現場の議員らもそのように説明していますから、これまでの自民の振る舞いについて腹の虫がおさまらないというのが共通した姿勢のようです」(同)

 これに今回の麻生発言が加わって、自公の絆はかなりほころびをみせるようになったというのが衆目の一致するところだ。

「麻生氏としては、“他党の支援をあてにしている奴は国会議員として使えない”くらいに思っているのかもしれませんが……。もっとも、次の総裁選再選や解散総選挙を勝ち抜きたい岸田首相としては低所得者層への手厚いサポートなど福祉面での政策のテコ入れをして、公明支持層を繋ぎとめようとするのでしょう」(同)

 自民党側のアメとムチに翻弄される公明党・創価学会というところなのだろうか。

デイリー新潮編集部

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