近藤真彦の不可解な出場、影響力を増したきっかけは中居正広…ジャニーズ偏重「NHK紅白」の落としどころ

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ほかの芸能事務所からは同情の声が

 会長の意向の影響も受けやすい。若い視聴者を増やそうとしていた前田晃伸・前会長(78)の任期中だった昨年は、若者から支持されている韓国のガールズアイドルグループが、TWICE、IVE、LE SSERAFIMと3組も出場した。

 一方、現在の稲葉延雄会長(72)ら現首脳陣の一大関心事はジャニーズ事務所問題に違いないから、やはり出場は厳しいのではないか。一歩間違えると、批判の矛先がNHKに向きかねないからだ。

 さすがに、ほかの芸能事務所からはジャニーズ勢への同情の声が上がり始めた。自分たちの事務所の所属タレントたちがジャニーズ勢と共演してきたためでもある。

「ジャニーズ事務所は今後1年間、タレントがCMや番組などで得る出演料を全て本人に支払うとしているが、これだけジャニーズ離れが進むと、それだけで大丈夫なのだろうか」(芸能事務所幹部)

「出演料をタレントに全額渡す」とジャニーズ事務所が発表したのは9月13日だったが、その後もスポンサーの“ジャニーズ離れ”は加速。来年の民放ドラマも次々と白紙になった。

「所属タレントに失った仕事のギャラを補償しないと、タレントは苦しい。現状では出演料を本人に全額支払おうが、マイナスのほうがかなり大きいはずだ」(同・芸能事務所幹部)

 ジャニーズ事務所が性加害の被害者を救済しなくてはならないのはもちろんだが、所属タレントも救わなくてはならない状態になってきた。

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。大学時代は放送局の学生AD。1990年のスポーツニッポン新聞社入社後は放送記者クラブに所属し、文化社会部記者と同専門委員として放送界のニュース全般やドラマレビュー、各局関係者や出演者のインタビューを書く。2010年の退社後は毎日新聞出版社「サンデー毎日」の編集次長などを務め、2019年に独立。

デイリー新潮編集部

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