近藤真彦の不可解な出場、影響力を増したきっかけは中居正広…ジャニーズ偏重「NHK紅白」の落としどころ

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なぜジャニーズ勢は紅白で台頭できたのか

 ジャニーズ事務所と紅白の関係は不明瞭。2000年から2008年に出場したジャニーズ勢は1、2組だったが、近年は7組だったこともある。なぜ、増えたのか? ターニングポイントは2009年だ。前年の2組から4組に倍増した。その後、4~7組の出場が続いてきた。

 倍増の大きな理由は、当時はジャニーズ事務所の所属でSMAPの一員だった中居正広(51)が2006年から2009年まで司会を務め(2007年は紅組、それ以外は白組)、好評を得られたこと。一般的に司会で協力して成功すると、紅白に対する所属事務所の発言力は強まる。

 その後もジャニーズ勢の白組司会が続いた。2010年から2014年の司会は嵐、2015年はV6だった井ノ原快彦(47)、2016年は嵐の相葉雅紀(40)、2017年は同・二宮和也(40)、2018年と2019年は同・櫻井翔(41)、2020年は大泉洋(50)、2021年と2022年は全体の司会が大泉だったが、22年は櫻井もスペシャルナビゲーターとして司会陣に加わった。振り返ると、ジャニー勢抜きでは紅白が語れなくなっていた。

「ジャニーズ勢には人気者が多いから」と言えばそれまでだが、いくら何でも偏り過ぎていたのではないか。また、紅白に出ることでグループや個人の人気が高まり、ますますジャニーズ勢が力を持ったという見方も出来る。ほかのボーイズアイドルグループが紅白に出にくい状態が続いていた。

 そもそも紅白の出場者選考は分かりにくい。昨年の出場者の選考基準は「今年の活躍」「世論の支持」「番組企画にふさわしいか」。曖昧で、明確な基準がない。出場者はNHKの胸三寸で決まると言っていい。

 受信料から1億円程度の制作費が注ぎ込まれ、アーティストの未来も左右する国民的音楽イベントでありながら、出場者選考を含めた制作過程の透明性はゼロ。だから、出場者が決まるたび、視聴者からも不満の声が噴出する。

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