「とにかく女性最優先だ!」で進んだ内閣改造 それでも「副大臣・政務官女性ゼロ」だったマヌケな理由とは?
茂木外しか否か
岸田文雄首相は9月13日、内閣改造と自民党役員人事を行った。人事前には茂木敏充幹事長の去就などに注目が集まったが、ふたを開けてみれば、クローズアップされたのは「女性閣僚、最多5人」という点だった。一方で、「副大臣と政務官は女性ゼロ」となり、チグハグな印象も際立った。人事をめぐる攻防についてレポートする。
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「岸田首相の性格もさることながら、自身の派閥が党内第4勢力ということもあって、人事は基本的に派閥均衡で行われるだろうと見られていました。実際そのようになりましたね」
と、政治部デスク。
「岸田首相の狙いは来年の自民党総裁選を勝ち抜くこと。そこでポスト岸田をうかがうライバルが出馬できないか出馬しても勝てない状況を作る必要があるわけです。その中で注目されたのが第3派閥の茂木派を率いる茂木幹事長の処遇でした」(同)
茂木氏は首相より1つ年長の67歳。重要閣僚や党の要職を歴任し、ポスト岸田の一番手とされている。
官邸の意向
「茂木氏自身も次の首相への野心を隠さないのですが、第2派閥を率いる麻生太郎自民党副総裁は“今は岸田政権を支えるべき”との立場で、茂木氏にもその点を口すっぱく説き、自制を促してきたようです。岸田首相にも“幹事長留任”を折に触れて進言し、実際その通りになりましたね。首相が来年の総裁選に再選を果たした後、茂木氏がポスト岸田に正式に名乗りを上げるというシナリオが麻生氏には都合が良いのかもしれません」(同)
麻生氏はさしずめキングメーカーというところなのだろうが、一方で今回の人事で注目されたのが、「女性閣僚、過去最多5人」となった点だった。
「しごく単純な話で、官邸が“とにかく女性最優先で”との方針で進めた結果ということでした。選考の流れとして、各派閥から推薦リストを受け取り、それを“身体検査”でふるいにかけた後、生き残った人たちの中から閣僚が選ばれるわけですが、“女性を選びたい圧”がいかにも感じられたそうです」(同)
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