孫正義が買収した「ARM」時価総額は約8兆円! 超ド級上場だが中国を巡る「大きなリスク」も
死角は?
「インフィニティ」のチーフエコノミスト・田代秀敏氏も言うのだ。
「これからのIT産業はARMとAIに強い米エヌビディアがけん引していくとみられています。その並外れた期待の大きさが時価総額に表れているともいえます」
死角がないわけではない。同社が米SECに提出した目論見書によると売り上げの4分の1が中国からのもので、SBGが株の約半分を握る「ARMチャイナ」を経由してビジネスを行っているとある。
「ところが、SBGはARMチャイナを掌握しているとはいえず、ARMチャイナの元CEOが経営権を巡って裁判を起こしています。なりゆきによっては、大きな損失を被るかもしれません」(前出の証券会社幹部)
ド派手に見えて危うい「船出」なのだ。