店舗責任者が旅行中に「猫が見殺しに」…「クーアンドリク」直営の猫カフェで起きた「アルバイト女性5人」の“反乱” 労働組合に加入して闘った

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「るるちゃんのためだけに往診には来られない」

 A子さんを含むスタッフ10人の共有LINEやA子さんとスタッフ間の個人LINEには、るるが深刻な状況に陥っている状況を報告する投稿がいくつも残されていた。

 3月12日《るるちゃんはずっと血便続きで、今日白い液状に血が混じってるものもありました。少し心配なのですが、一旦見てもらうこと出来ますでしょうか?》(A子さんとアルバイトとの個人間LINEより)

 5月22日《るる→注射打って頂きました。5日分お薬出てます。体調悪くなってしまったのでしばらくバックヤードで保温して様子見てあげてください》(共有LINEより)

 6月に入ると、いよいよ深刻な状況になった。

 6月15日《るるちゃん命の危険を感じたため獣医さんに急遽往診お願いしました(註:上記のクーリク直営・海動物病院の獣医師による往診)。食欲もなく体重も急激に落ちてしまいました。今までの往診の回数も多く、治療しても一向に良くなりません。腎臓の数値が落ちていて重病も考えられますので引退をさせるように言われました。獣医さんも忙しいのでるるちゃんのためだけに往診には来られないと言われました》(共有LINEより)

 このようなアルバイトたちによる深刻な訴えに対し、A子さんはことごとく「既読スルー」。そして6月21日になると、るるはいよいよ自分で立つこともできず、水さえも飲まなくなってしまった。

A子が共有LINEに投稿した信じ難い言葉

 6月21日《夕・呼吸が乱れてきました。喘ぐような呼吸でした 夜・神経症状が出てきました→痙攣です。意識ももうろうとしてました。失禁もして、呼吸が苦しそうでした》(共有LINEより)

 同日《るるちゃんが朝からぐったりで動きません。昨日は元気そうだったそうですが。。。何か処置方法ありますか? ご飯は猫缶などをあげてみて、何か食べるよう工夫してみます。ミノサイクリング(註:抗菌薬)はあります。いつもお忙しいのにすみません!!》(アルバイトと海動物病院の獣医師との個人間LINEより)

 窮状を聞きつけた獣医師は応急手当てをしてはくれたが、「早く引退させたほうがいい」と言うのみ。既読スルーが続いていたA子さんとあるスタッフは、一瞬、電話がつながったが、「前から入れ替えするって言ってなかったっけ? やっとくねー」と言うのみだったという。

 そして、ついに一人のアルバイトが「このまま見殺しにはできない」と立ち上がった。彼女は翌朝、出勤するやいなや、るるを抱えて独断で近隣の動物病院に駆け込んだ。

「その頃には、るるは瞳孔が開き、ベロを出した状態で、呼びかけてもまったく反応がなかった。痙攣を起こすたびに失禁している危険な状態でした」(X氏)

 だが、時すでに遅し。るるは入院したが、手当ての甲斐なく、翌朝、1歳の誕生日を迎えることもなく、あの世へと旅立った。

 病院からるるが亡くなったと報告を受けたアルバイトたちは、打ちひしがれ、涙した。そして、その旨をA子さんにLINEで報告した。すると、ようやく返信が返ってきた。

《病院代は誰が支払うのですか?》《引き取りに来てくれってことですよね? 金額いくらかききましたか?》(個人LINEより)

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